2021年に入ってからいきなり天然ガスの価格は高騰、これまでは1.7ドル~2.0ドル前後で推移していた天然ガスは、約2倍~3倍の高値をつけています。なぜ、こんなに値上がりしているのか?天然ガスに投資してみようか、と興味を持つ投資家が増えているようです。
天然ガスに投資する方法は、国内では先物が主流ですが、先物取引は特定の証券会社のみで取引可能で仕組みが若干ややこしいためハードルが高いのが現状。そこで、ぜひおすすめしたいのが海外FXのCFDです。
海外FXのCFDとは
CFDの存在が以前から気にはなっていても、具体的にどんな商品なのか疑問に思う方もいるでしょう。
まずは、CFDとはどんな商品なのかを見ていきます。
CFDとは
差金決済とは、株式や株価指数、先物などの金融商品の売買価格を取引するもので、将来的な値上がりや値下がりによる価格差から利益を得る方法のことです。市場に実在する金融商品の現物を取引するわけではないのがCFDの特徴です。
FXも実際に通貨を売買するわけではなく、売買価格をやり取りしますよね。FXもCFD商品の1つなのです。通貨ペア以外のCFD商品でも、FXと同じようにレバレッジをかけて「売り」か「買い」かでトレードしていきます。
CFDの種類
CFDの代表的な商品は、
- METAL/貴金属 → 金、銀、プラチナ
- ENERGY/エネルギー → WTI、Brent、天然ガス
- 株価指数 → NYダウ、日経225、DAX
- 外国株式 → 米国株式、欧州株式
- ETF → 米国、欧州などに上場するETF
などがあり、すべてのCFD商品は市場での取引価格が反映される仕組みなっています。
取引できるCFD商品は海外FX業者によって異なるのですが、国内よりも海外の方が天然ガスを提供する業者が多いのが特徴です。ハイレバレッジがかけれる点でも海外FXのCFDはおすすめなのです。
CFDの天然ガスとは
CFDの天然ガスとは、
天然ガスの価格の決まり方
天然ガスの価格は、「ヘンリーハブ」と呼ばれる米国ルイジアナ州の現物の天然ガス取引所での取引価格が世界指標となっています。
ヘンリーハブの天然ガス価格を中心に、他にも英国・オランダ・アジアなどのガス取引価格の影響を受けながら世界中の天然ガスの価格が変動する仕組みになっています。
NYMEX 天然ガス先物チャート
NYMEXではヘンリーハブの取引き価格をもとにした、天然ガス先物が売買されています。
10月から11月に天然ガスは6.10ドル~6.30ドルと高値のピークを迎えていて、2021年11月時点は5ドル台で推移しています。
このNYMEXの天然ガス先物価格がCFDに反映されます。
CFD 天然ガス価格チャート
天然ガスの価格は「100万BTUあたり」で表示されています。
天然ガス投資とは
天然ガスは、石炭や原油のように日常生活に欠かせないエネルギー資源の1つです。おもに都市ガスなどの原料に使われています。
地下から採れるもともとのガスは気体ですが、運搬するために冷却して液体にしたものをタンカーで輸送する方法が主流です。冷却したガスが取引されるため、天然ガスのことをLNG/Liquid Natural Gas(液化天然ガス)と呼ぶこともあります。
おもな産出国は、米国・ロシア・中国というように、原油などの化石燃料が豊富な国が占めています。天然ガスも原油同様に欠かせない原料であるため、市場は天然ガスの価格に敏感に反応する傾向にあります。
天然ガス投資の特徴
天然ガスが2021年になって高騰し始めた理由の1つは、米国やアジア圏で大寒波が訪れてエネルギー不足に陥ったこと。
そしてもう1つの理由は世界的なクリーンエネルギーへのシフトです。
化石燃料の中でも天然ガスは、燃焼した時に二酸化炭素や窒素酸化物等のGHGガスの排出量が少ないのが特徴です。ご存知のように、今世界は脱炭素・カーボンニュートラルに向けて加速しています。石炭や原油から天然ガスへとシフトする動きが強まっているのです。
天然ガスの強み
天然ガスは比較的に幅広い国・地域にて産出されていて、埋蔵量も豊富。太陽光や風力のように天候に左右されることもありません。安定したエネルギー供給が可能なことや、パイプラインで輸送できる点など利便性の高さも注目されています。
天然ガスの強みは、
- 長期的な安定供給
- 環境負荷が小さい
- 埋蔵量が豊富
- 輸送が容易となる地域も多い
などがあります。
今後ますます加速する脱炭素への動きからも、さらなる値上がりが期待できる商品なのです。
天然ガス投資の注意点
天然ガス取引で注意する点は、原油のように需要と供給のバランスに左右されやすいことです。需要が高くとも供給過多となれば天然ガスの価格は下落します。化石燃料・エネルギー資源であることから、原油価格に連動することが多いです。
また、天然ガスは季節性からも需要が変動しやすいので注意が必要です。天然ガスの用途は、家庭用・産業用の暖房機器の燃料が大きな比率を占めています。暖冬の時はガスの消費量が低下、激冬の時は需要も激減し下落の要因となります。
天然ガスCFDのトレード方法
天然ガスCFDは、取り扱いがある海外FX業者でFX口座を開設すると取引できます。
FXと同じようにMT4・MT5(または自社提供のツール)に銘柄を追加するだけで簡単に始められます。レバレッジはFXよりも低めになるケースが多いですが、それでも国内よりは全然高めです。
トレード条件は業者ごとに異なり、概ねで以下のような内容となります。
- 最大レバレッジ:20倍~200倍
- スプレッド:0.001~30.0
- 手数料:無料~1ドル前後
- スワップポイント(現物のみ):ロング(17.0~-8.50)、ショート(-3.50~ −40.00)
- 「現物/スポット」と「先物/期限つき」と選択できる
- 取引単位:単元も可能、0.01ロット~が平均的
スワップポイントは、現物の場合のみマイナススワップが差し引かれます。先物はスワップなしです。
時期によってスプレッドやスワップの設定は異なるので、必ず確認するように注意して下さい。
天然ガスCFDのメリットを国内と比較
海外FXで天然ガスCFDを取引するメリットを、国内業者と比較しながら見ていきましょう。
海外FX 天然ガスCFDのメリット
メリット1.取り扱う業者が多い
海外FXでは天然ガスCFDを取り扱う業者が多いことがメリットです。それぞれの要望に合わせて、条件がよい業者が選べます。
天然ガスCFDが取引できる海外FX業者
※天然ガスCFDは、Natural Gas、NGAS、NGなどと業者ごとに名称が異なります。
国内では?
国内では、そもそもCFDを取り扱う業者が少ないのが特徴。選択肢が限られています。
メリット2.ハイレバレッジがかけれる
海外FXの最大のメリットはハイレバレッジで取引できることです。
天然ガスCFDの最大レバレッジは、海外FXなら低い場合で20~50倍程度、平均して100倍~200倍程度がかけれます。中には500倍かけれる業者もあります。
国内では?
国内ではレバレッジ規制があるため、天然ガスCFDの最大レバレッジは10~20倍とかなり低めです。
メリット3.ロスカットの条件がよい!
海外FXではCFDのロスカット基準は20%~30%が平均、さらにゼロカットシステムが採用されているので、万が一の時でも残高がマイナスになることがありません。
国内では?
国内ではロスカット基準50~100%が平均的でゼロカットシステムはありません。過去には、急激な為替変動で負債を抱えた投資家が続出したこともあります。
メリット4.ボーナスで証拠金の底上げも可能!
海外FXなら、口座開設や入金にボーナスがもらえることが最大のメリット。入金不要でトレードが開始できたり、入金ボーナスで証拠金を増やすことができます。
例えば、100%入金ボーナスなら取引に使える証拠金は資金の2倍になります。
国内では?
国内業者では、ボーナスという制度は今のところありません。自己資金のみの取引です。
メリット5.多彩なCFD商品が取引できる!
さらに海外FXなら、国内ではなかなか機会を得られない多彩な海外商品に投資できることがメリットです。
原油や貴金属、小麦やコーヒー、株価指数に株式・ETFと世界中の商品が取引できます。
国内では?
国内ではCFD商品の取り扱いが多い業者はIG証券ぐらいで、ほとんど選択肢がありません。
天然ガスCFDのデメリットを国内と比較
では次に、海外FXで天然ガスCFDを取引するデメリットを国内業者と比較してみましょう。
海外FX 天然ガスCFDのデメリット
デメリット1.マイナススワップが主流となる
海外FXではマイナススワップが主流です。天然ガスのスポット取引は注意して下さい。
利益が出ている時は、マイナススワップでも軽く相殺できますが、マイナス値が大きすぎると損失につながります。
国内FX業者では?
国内FXの場合はロングではプラス、ショートでマイナスとなるのが一般的です。
デメリット2.手数料がかかる場合がある
海外FXのCFDは手数料が無料の場合がほとんどですが、業者・口座によっては手数料がかかる場合があります。手数料がかかる場合は、1ロットあたりで1ドル~数ドル程度が別途で課金されます。
国内FXでは?
国内FXでは基本的に手数料は無料です。
デメリット3.取引条件の詳細が英語となる場合がある
海外FXの株価指数でもう1つデメリットとなるのが、業者によっては取引条件の詳細が一部または全部英語表記となる場合があることです。英語が苦手な方は、完全に日本語で確認できる業者を選ぶようにしましょう。
国内FX業者では?
国内業者なら、言語で戸惑うことはありません。100%日本語なので安心です。
天然ガスCFDの攻略法
天然ガス取引を始める際に、抑えておくべきポイントがいくつかあります。
ここでは、天然ガスの攻略法を解説していきます。
攻略法1.原油の動きを掴んでおこう!
天然ガスは需要と供給の関係から価格が変動していきますが、需給状況を計る目安の1つとなるのが原油価格です。
原油価格の上昇は、好景気でエネルギーへの需要が高いことを表すバロメーターでもあります。
天然ガスと原油の比較チャート
値上がり率や若干の値動きの違いはあるものの、上昇下降のタイミングはほぼ原油と連動していることがわかります。
クリーンエネルギーへの移行から、将来的には原油よりも天然ガスの需要が伸びることが予想され、相関性は低くなっていく可能性があります。今のところは原油との相関性は非常に高いといえます。
攻略法2.暖房機器への需要を読もう!
天然ガスは暖房機器への需要がとくに高いので、冬場の天候に価格が大きく左右されます。ある国や地域で、大寒波が訪れた時には天然ガス価格が急騰することもあります。
過去の大寒波の例
- 2018年1月 → 米国東部地区で急激な気温低下 天然ガス20%急騰
- 2019年11月 → 米国に寒波襲来で天然ガスが5か月ぶりの高値
- 2021年1月 → 北アジアの天然ガスが寒波で史上初の高騰
- 2021年1月 → テキサス州 100年ぶりの寒波で天然ガス不足
というように、寒さが厳しくなる年明けあたりに寒波が訪れることが多いようです。実際に寒波が訪れなくとも、寒波予想があっただけでも天然ガスが買われることもあります。
攻略法3.天然ガスの情報ツールをゲット!
天然ガスの生産・在庫状況や、気候の変化、エネルギー資源への需要など様々な要因から天然ガスの価格は動いていきます。
需要と供給のバランスがどうなのかを計るためにも、普段から天然ガスの情報を気にかけておくことが大切。
天然ガス関連の情報が得られるサイト
EIA米国天然ガス貯蔵量
天然ガスに関するデータやニュースは以下のサイトから調べることができます。
天然ガス単独で情報を探すのは難しいので、原油関連のニュースからも天然ガス情報を得ることができます。
天然ガスCFD おすすめの海外FX業者
それでは、最後に天然ガスCFDでおすすめの海外FX業者をご紹介します。
ボーナスで始めるなら「XM」
- 手数料無料
- 天然ガスCFDの最大レバレッジ:33.33倍
- 口座開設・入金ボーナス
まずは、元金ゼロ円でCFD取引を試してみたい方におすすめなのが「XM」です。XMでは、口座開設すると入金不要で3,000円のボーナスがもらえます。100%入金ボーナスもあるので、資金の2倍の証拠金で取引できます。
XMは国内では人気ナンバーワンで、日本語サポートや初心者向けコンテンツが充実しているのが特徴です。初めての海外FXや、初めてのCFD取引には抜擢の海外FX業者です。
最狭スプレッドにこだわるなら「Tradeview」
Tradeview 公式サイト
[tradeview_sum_mini]
- 手数料:0.03ドル
- 天然ガスCFDの最大レバレッジ:10倍
- 最狭スプレッドと高い約定力
天然ガス取引にて、最狭スプレッドと約定力にこだわるなら「Tradeview」がおすすめ。Tradeviewは業界トップクラスのスプレッドと高い約定力で人気の海外FX業者です。
スキャルピングやデイトレードなど、短時間で効率よく稼ぎたい方に満足できるトレード環境が整っています。ボーナスやキャンペーンなどは一切行わずに、高水準のトレード環境で勝負している点に注目です。
まとめ
天然ガスは、今後需要が低下するといわれている石炭・原油とは違って、今後の長期的な需要が見込めるエネルギー資源です。
エネルギー資源である以上、景気に敏感で一定以上のリスクがあることは否めませんが、世界的な脱炭素の動きに合わせて値上がりが期待できることで注目されています。
天然ガス取引をするにあたって成功のポイントは、
- 原油価格の動向
- 暖房機器への需要
- つねに変動する需給のバランス
などをチェックしておくことです。