国内FX業者は海外FX業者の代理店?直接利用した方がトレードコストは安くなる?

国内FX業者は海外FX業者の代理店?直接利用した方がトレードコストは安くなる?

attention128 128海外FXと聞いただけで「ちょっと怪しいそう?」と思ってしまう方は多いと思います。

しかし、実はもともと日本のFXというのは海外FX業者からスタートしているのです。時代は変わり国内にFX業者が誕生するようになっても、最終的な為替取引では国内FX業者は海外FX業者にカバー取引をしているのです。

海外FXの方が優れているというのではなく、どちらにもメリットデメリットがあるということなのですが、日本のFX業界の成り立ちと、国内FX業者と海外FX業者の関係の変遷から、海外FX業者の使い方を投資家視点で考えていきたいと思います。

日本でのFXの誕生の経緯

1998年10月外為法(外国貿易法)の改正以前

このときはFX業者というのはなく、為替に関する商品というのは商品先物取引業者が扱っている通貨先物取引だけだったのです。

当時、商品先物取引の商品の多くは為替の影響を大きく受けるものであり

「金相場が上がったのに円高になって儲けがなくなってしまった。」

という現象が多く起きていました。そこで商品先物取引業者はFXの両建て取引のように商品先物商品と同時に通貨先物取引を行うことで、為替リスクをヘッジする提案を顧客に行っていたのです。

1998年10月外為法(外国貿易法)の改正

外為法の改正によって、企業や個人投資家も為替取引ができるようになります。当時は、投資家は国内FX業者ではなく、海外FX業者に口座を開設して入金をします。注文だけを電話で国内FX業者にすることで取引をしていました。

この時代にはインターネットは普及していないため、電話取引だったのですが日本語で注文ができる国内FX業者が間に入って、海外FX業者のレートを顧客に伝えトレードをしていたのです。

国内のFX業者は、海外FX業者と顧客の注文を代行するだけの契約(IB契約)を行い、アドバイスをする役割を持っていたのです。当然、電話注文のときには海外FX業者のレートにスプレッドを上乗せして案内していました。

当時は一回の片道取引で5pips~10pips抜いていたというのですから、今とは比べ物にならないぐらい国内FX業者が儲かった時代と言えるでしょう。

投資家・海外FX業者・国内FX業者の関係性

口座は顧客が海外FX業者に開設、入出金も海外FX業者の口座に行う

投資家 →(口座開設・契約・入出金)→ 海外FX業者

注文だけは電話注文で国内FX業者が代理で受ける

投資家 →(電話で注文)→ 国内FX業者 →(代理で注文)→ 海外FX業者

国内FX業者に口座を作る時代に

ただ、電話で代理注文をしていた国内FX業者でしたが、徐々にやり方も進化していきます。

この時代になると口座開設は国内FX業者の口座を作るようになったのです。

今と同じく店頭取引が中心ですが、顧客から受けた注文は国内FX業者が呑む形になります。しかし、国内FX業者自身もリスクヘッジをしなければならないため、必要なタイミングにまとまった量のカバー取引を海外FX業者と行っていたのです。

今との違いは、未だにインターネットはFX取引には普及しておらず、電話注文が主流でスプレッドは依然として抜き放題だったことです。顧客は正確な為替レートを知ることが容易にできない時代だったため、国内FX業者の担当者はカバー先の海外FX業者のレートを見て、好きにスプレッドや手数料を上乗せしていたのです。

投資家・海外FX業者・国内FX業者の関係性

口座は投資家が国内FX業者に開設

投資家 →(口座開設・契約・入出金・電話で注文)→ 国内FX業者

国内FX業者は必要なタイミングで必要な量だけカバー取引

国内FX業者 →(カバー注文)→ 海外FX業者

インターネット取引で個人投資家が主役の時代に

2005年前後には国内FX業者がスプレッドが抜き放題で利益が出ることがわかり、新規参入の業者が激増してきます。証券会社、インターネット会社、ネットバンク・・・など、色々な新規参入業者が登場していたのです。

当然、悪徳業者や経営破たんするFX業者も増え、金融庁は2005年にFX業者は金融先物取引業者としての登録を義務付けたのです。

さらに「専業主婦が○億円稼いだ」というような成功例がメディアで流れ始めると加速度的に個人投資家の数が増え、同時に借金で破産する方も増え、社会問題化したのです。

これを受けて、金融庁は2011年にレバレッジ規制を導入するのです。個人投資家は25倍までのレバレッジでしかトレードができないようになってしまったのです。

このころになると個人投資家が為替レートを知る方法は多岐にわたり、国内FX業者は今までのように適当にはスプレッドを抜くことができなくなります。狭スプレッド競争も激化してしまい、薄利多売になることで、国内FX業者の手口は巧妙になっていったのです。国内FX業者のスプレッドを抜く手口は、独自のプラットフォームの中でレートを少しだけずらす、一瞬だけレートを動かしてストップ注文を狩る、システムダウンを意図的に起こすなど、この手法もシステムかされていったのです。

投資家・海外FX業者・国内FX業者の関係性

ネット注文が主流に

顧客 →(口座開設・契約・入出金・ネットで注文)→ 国内FX業者

国内FX業者は必要な時に必要な量だけカバー取引

国内FX業者 →(カバー注文)→ 海外FX業者

個人投資家が海外FXに戻る時代に

金融庁のレバレッジ規制を契機に、取引量の多い個人投資家、ハイレバレッジトレードで成功した個人投資家を中心に海外FX業者に口座を作る投資家が増えてきます。

そもそも、国内FX業者の透明性に疑問をいだいている方も多かったのですが、レバレッジ規制がこの大きな転機となっているのです。

世界的にはNDD(ノンディーリングデスク)取引がFXトレードの主流になっている一方、国内FX業者はOCN(店頭取引)でスプレッドを乗せて大儲けしていた過去の成功体験から脱却できずに、ずるずると世界基準から離れて行っているのです。

海外FX業者の方がトレードコストは安くなる!?

今までは、日本のFXの成り立ちを解説してきましたが、結局最終的には国内のFX業者も、インターバンク市場で海外のFX業者と為替取引を今も行っています。

言い方を変えれば、未だに国内FX業者というのは海外FX業者の代理店的な立ち位置なのです。

当然、代理店である以上自社の利益を乗せなければならないため、顧客にとっては割高になります。

「表示されたスプレッドだけを見れば、日本国内のFX業者の方がスプレッドは狭い」

のですが、それは見た目だけの問題で、実際は呑み取引のなかでシステム的にスプレッドを搾取しているだけなので、投資家の気づかないレベルでコスト高になっているのです。

電話注文で片道5pips~10pipsも抜いていた国内FX業者が、今の表示されているスプレッドの収入だけでやりくりできるわけがないのです。

国内FX業者も、海外FX業者も、公正に比較することをおすすめします!

ここまで読んでいただいた方ならわかるかとも思いますが

国内FX業者 = 安全・コスト(スプレッド)も安い
海外FX業者 = 悪徳業者・コスト(スプレッド)も高い

というのは大きな勘違いなのです。

国内FX業者にも、海外FX業者にも、質の悪い業者、悪徳業者はいるのです。コストだけで言えば、代理店的な位置づけである国内FX業者よりも、海外FX業者の方が安くなる可能性が高いと言えます。

固定概念で考えずに、国内FX業者も、海外FX業者も、公正に比較することをおすすめします。

海外FX業者を比較するでも、金融ライセンスの保有など重要な視点さえ、ずらさなければ信頼性の高い業者でトレードをすることができるのです。当サイトでは信頼性の高い海外FX業者を紹介しています。

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