海外FXの約定力・約定スピードは上げることもできる!
スキャルピングトレードやデイトレードをする投資家の方にとって「約定力」「約定スピード」というのは「スプレッドの狭さ」よりも勝率に影響を与えるものです。
指標発表時など滑りやすい状態で、かつコンマ何秒で大きくレートが動いてしまう状況化で、「約定力」「約定スピード」が弱ければ、そもそものシナリオ通りにトレードができず、「シナリオはあっていたのに・・儲からない」という最悪の状態も起こりうるのです。
海外FXの場合は、リクオート(約定拒否)がない、NDD方式なので国内のFX業者と比較すれば「約定力」「約定スピード」は高いのですが、それでもさらに突き詰めて、の約定力・約定スピードは上げることを考えていくべきなのです。
1.海外FX業者が用意するVPSサーバーを利用しよう!
約定スピードを決める要因というのはサーバーのシステムの違いと思っている方も多いと思います。
もちろん、サーバーのスペックや用意されているサーバーの数と利用しているトレーダーの数や取引の量などのバランスによって、サーバーの速度が決まるというのも間違えではありません。
しかし、海外FXでより注意しなければいけないサーバーの遅延(レイテンシー)というのは、サーバーの距離の問題で発生するものなのです。
投資家のPC(日本) → 海外FX業者のサーバー(ロンドン) → インターバンク市場のサーバー(ロンドン)
だとしたら、日本とロンドンでインターネット回線で注文情報が流れることになります。いくら光の速さとは言え、ロンドンと日本ほど距離があれば、それだけ情報伝達のスピードは時間がかかるのです。
下記は、サーバーの遅延(レイテンシー)の図ですが
東京からニューヨークで200ミリ秒のレイテンシー(遅延速度)が発生することがわかります。ロンドンであれば、300ミリ秒ぐらいになると予測できるのです。
通常は、海外FX業者のサーバーというのはインターバンク市場が集まる、ロンドンやニューヨークに設置されているため
海外FX業者のサーバー(ロンドン) → インターバンク市場のサーバー(ロンドン)
ここのサーバー間の距離の問題によるレイテンシー(遅延)というのはほぼないのですが
投資家のPC(日本) → 海外FX業者のサーバー(ロンドン)
の場合、日本とロンドンで300ミリ秒ほどのレイテンシー(遅延)が発生してしまうのです。これは距離の問題なので、サーバーのスペックや数の問題ではないのです。
ここで提案したいのは「VPSサーバー」です。
VPSサーバーというのは、サーバー会社のサーバーにMT4などのトレードプラットフォームを設置することによって、投資家はパソコンを起動しないときでも、24時間VPSサーバーでトレードが可能になります。スマフォやウェブブラウザからでもトレードができる状態になるのです。
通常は、24時間継続してトレードをする必要がある自動売買・システムトレードをする方が「VPSサーバー」を利用するケースが多いのですが、距離的なレイテンシー(遅延)の解消にも活用できるのです。
海外FX業者が用意しているVPSサーバーであれば、
投資家のPC(日本) → 海外FX業者のサーバー(ロンドン)
↓
海外FX業者のVPSサーバー(ロンドン) → 海外FX業者のサーバー(ロンドン)
という形になり、300ミリ秒のレイテンシー(遅延速度)がなくなるため
今まで400ミリ秒(0.4秒)の約定スピードの海外FX業者の場合、VPSサーバーを使えば、100ミリ秒(0.1秒)での高速約定が可能になるのです。
注意しなければならないのは、日本のサーバー会社が用意したVPSサーバーでは全く意味がないということでず。日本のサーバー会社のVPSサーバーは日本のデータセンターにあるので、距離的レイテンシー(遅延)は解消されないからです。
VPSサーバーを利用するならおすすめの海外FX業者は
XM(エックスエム)では下記条件をクリアすれば無料でVPSサーバーが利用できます。
- 有効証拠金が5,000ドル以上
- 月5ロット/以上の取引
です。若干ハードルは高いのですが、通常は月3,000円程度がかかるVPSサーバーが無料で使えるのは大きなメリットと言えます。
XM(エックスエム)の場合は、BeeksFX社のVPSサーバーを利用しており、ロンドンのデータセンターを経由して、低レイテンシーのトレードが可能になります。BeeksFX社は海外FXで世界的に定評があるサーバー会社です。
上記のハードルが繰り上げできない場合でも、28ドル/月の料金を支払えば、VPSサーバーを利用することができます。日本のサーバー会社のFX向けのVPSサーバーの利用料金とほぼ同じぐらいです。
2.ウェブブラウザ型のトレードプラットフォームを利用する
基本的にMT4などはパソコンにダウンロードして起動することでトレードプラットフォームが立ち上がり、そこでトレードができるようになるかと思います。
しかし、最近ではECN口座のプラットフォームをMT4でも、ウェブブラウザからID/PASSを使ってログインしてトレードができる形のプラットフォームが登場しています。
例えば
FxPro ECNプラットフォーム「cTrader」
- FxPro cTraderデスクトップ
- FxPro cTrader Web
- FxPro cTrader モバイルプラットフォーム
とダウンロード型以外に「FxPro cTrader Web」というウェブブラウザでログインできるプラットフォームが用意されています。
XM(エックスエム)「MT4」
- PC対応MT4
- Mac対応MT4
- MT4マルチターミナル(1つのターミナルから複数のMT4口座を管理したいトレーダー用ツール)
- MT4ウェブトレーダー
と、こちらも「MT4ウェブトレーダー」というウェブブラウザでログインできるプラットフォームが用意されています。
ダウンロード型ではなく、ログイン型のトレードプラットフォームの場合は、トレードプラットフォームのサーバーが海外FX業者のサーバーとほぼ同じ場所に設置されていることになります。
トレードプラットフォームの設置サーバー(ロンドン) → 海外FX業者のサーバー(ロンドン)
VPSと同じようにログイン型のトレードプラットフォームでは、距離によるレイテンシー(遅延)がほとんど発生せずに、約定スピードを上げることができるのです。
3.約定力・約定スピードの早い業者を利用する
単純に今利用している海外FX業者よりも、約定スピードの早い海外FX業者を利用するという方法があります。
前述したような距離的レイテンシー(遅延)以外にも、サーバーの数やサーバーのスペック、トレーダーの参加人数、取引量などによってレイテンシー(遅延)は発生してしまうのです。
サーバーが脆弱なところは、約定スピードも下がりますし
サーバーが強力でも、それ以上に利用者が多いところは約定スピードは下がってしまうのです。
難しいのは、サーバーの処理速度というのは常に一定ではないということなのです。
例えば、「約定力・約定スピードが早い」として人気が出たら、多くのトレーダーがそこに集中することになり、結果としてサーバーの処理速度が下がってしまい、「約定力・約定スピードが遅くなる」ということも普通に起きてしまうのです。
しながらも
自分自身で約定スピード・レイテンシー(遅延)を常にチェックすることも必要なことなのです。
サーバーのレイテンシー(遅延)を自分で調べる方法
MT4の場合は、簡単にサーバーのレイテンシー(遅延)、つまり約定スピードを調べることが可能です。
1.MT4を開きます。
2、右下の「接続状況」をクリックします。
3.サーバーごとにレイテンシー(遅延速度)が表示されます。
この時点の「XM(エックスエム)」の場合は275.58msとなっています。
ms = ミリ秒 → 1秒 = 1000ミリ秒
ですので、275.58msは、0.275秒とも言えます。
常にチェックする必要はありませんが、あまりに遅いときが多いなど、気になるときに数字をチェックして、あまりにもおかしい場合は他の海外FX業者のサーバーを併用することも検討する必要があります。
まとめ
海外FXに限らず、約定力・約定スピードはスキャルピングトレードやデイトレードをする投資家の方にとって非常に重要な要素と言えます。
妥協せずに約定力・約定スピードを上げる努力をするべきなのです。
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