海外FXはハイレバレッジで稼げるものの、安全性や信頼性において不安に思うトレーダーは多いでしょう。海外FXで稼いでいくためには、安全な海外FX業者を選ぶことが重要なポイントになります。いざ、出金できない、連絡が取れないとなればFXで利益出しても意味がありませんよね。
海外FXは国内FXに比べると安全性の面では、ややリスクが高くなります。しかし、実際に長年に渡って愛用しているFXトレーダーもたくさんいます。海外FXといっても数多くの海外FX業者があります。信頼して使っていける海外FX業者もあれば、トラブルが多い業者、詐欺などの悪質な業者も存在します。
安心してトレーダーを続けていくためにも、悪質な海外FX業者を避けなければなりません。事前に安全な海外FX業者はどの業者なのか調べておく必要があります。
海外FX業者は安全なのか
そもそも、海外FX業者は安全なのでしょうか。海外FXでは数百倍、数千倍のレバレッジがかけれることが魅力になっています。いざ、海外FXでトレードを始めたいと思っても、資金を預け入れる以上は安全面が気になります。国内FX業者と比べると海外FX業者の安全性はどうなのでしょう。
最初に、海外FXと国内FXの安全性の違いを比較しておきましょう。
国内FXは日本の法律で管理されている
まず、国内FXは日本の金融庁の認可を得ており、金融商品取引法という日本の法律に従って営業しています。日本の法律で管理されている国内FX業者は、金融商品取引法に違反すると罰せられたり、営業できなくなってしまいます。
金融商品取引法によって顧客は守られている
金融庁が定める、金融商品取引法によって国内FX業者を利用する投資家・トレーダーは顧客としての権利や資産が守られていることになります。法律によって守られているので安心して利用することができます。
どのように守られているのか、代表的な規制を3つほど挙げておきましょう。
1.レバレッジ
国内FX業者は金融庁の規制によって、最大25倍までのレバレッジしか提供することができません。これは、ハイレバレッジによって大きな損失を出さないように配慮されているからです。
2.ロスカット
顧客の資産がマイナスにならないようロスカット制度を採用することが法律で定められています。ロスカットの水準はFX業者によって異なり、概ね50~100%の証拠金維持率になると強制的にロスカットされる仕組みになっています。
信託保全
国内FX業者をほとんどの方が安心に思える理由は、信託保全制度がすべてのFX業者に義務づけられている点です。信託保全制度によって、顧客の資産はFX業者の資産とは別で信託銀行に預託されています。万が一、FX業者が倒産したとしても信託銀行から顧客に資金全額が返還されます。
海外FXは日本の法律で管理できない
海外FXが国内FXと大きく異なるのは、海外FX業者の運営は国内FX業者のように日本の法律では管理できないことです。海外FXは日本に拠点を持たない外国の会社です。従って、日本の法律に従う義務はありません。国内にて海外FXが違法とされない限りは、海外FX業者は自由に日本向けにFXサービスを提供することができるのです。
海外FXの拠点によって各金融庁の規定が異なる
海外FX業者は、日本の法律に従う義務はありませんが、それぞれ拠点を構える国の法律に従う必要があります。そこで、海外FX業者はそれぞれが拠点とする国にて金融ライセンスを取得しているのが大きな特徴です。
国によって金融ライセンス取得の条件や信用度が異なります。どの国の金融ライセンスを保有しているのかが、海外FX業者の信用度を測る1つの目安にすることができます。
信託保全が利用できない場合も多い
国内FXでは、先述しましたように顧客の資産を守るために新tなく保全制度が義務づけられています。信託保全を採用している海外FX業者も中にはありますが、信託保全が利用できない海外FX業者も多くなります。
海外FX業者でも安全性は確保できる
信頼性が高い国のライセンスを取得していて、信託保全を採用している海外FX業者や、事業歴が長く日本人の利用者も多い海外FX業者などは安全性は高いといえます。
海外FX業者のトラブル例
為替取引をして利益得るといった、大まかな取引の流れは海外FXも国内FXも同じです。しかし、海外FX業者は外国のFXサービスとなるため、国内FXとは口座や取引ツール、サポートなどの使い勝手が違ってきます。
使い勝手の違いから、海外FX業者と日本人顧客との間でトラブルが起きるケースも少なくありません。海外FXで一番多いトラブルは出金に関するトラブルです。
では、実際にどのような出金トラブルの例があるのかを事前に見ておきましょう。
海外FXで一番多いトラブル
海外FXでよく報告されているのが、入金はできたけれども出金できない、出金拒否されたというケースです。ただ、出金できなかった理由の多くは出金方法の選択が間違っていたことにあるようです。
海外FXの場合、クレジットカードを利用するのが一般的です。クレジットカードにて入金した場合は同じクレジットカードで出金しなければなりません。なぜなら、入金はショッピング代金として、出金はショッピング代金の返金にて処理されているからです。
詐欺や悪質な海外FX業者は出金できない
入出金に関するトラブルは、入出金方法を確認することで解消できる場合が多いのですが、詐欺など悪質業者を利用した場合は出金ができない、連絡がとれなくなる、と最悪のパターンが考えられます。海外FX業者にて詐欺に遭ってしまえば、国内では対処することができませんので、あきらめるしか方法はないのです。
海外FX業者が倒産する可能性もある
また、海外FX業者が倒産することで出金できない、資金が戻ってこないケースも考慮しておく必要があります。小規模で新規の海外FX業者の中には、経営困難に陥り、悪意はなくても破産してしまう場合ばあります。倒産した海外FX業者が信託保全を採用していなかった場合、資金は戻ってきません。
金融ライセンスとは
海外FX業者の安全性を測る方法として、金融ライセンスの有無や金融ライセンスの種類を確認する方法があります。
金融ライセンスとは
信用できない業者に資金を預け入れることはできませんよね。金融業は、顧客の資金を取り扱う業種です。大切な資金をやり取りするために、金融業者には一定レベルの信用性が求められます。
一般的に金融ライセンスを取得するためには、国を問わず各国の金融庁(金融監督機関)が定めた条件・審査をクリアしなければ取得することができないのです。
国別に異なる金融ライセンス
金融ライセンスを取得するために必要な条件・審査は国別で異なります。審査が厳しい国もあれば、比較的に難易度が低い国もあります。海外FX業者がどこの国のラインセンスを取得しているのか確認することで、信用度の高さの目安になります。
安全性が高い金融ライセンス
海外FX業者が取得している金融ライセンスで審査基準が厳しく信頼性・安全性が高い認可をいくつか見ておきましょう。
- 英国金融行動庁:FCA
- キプロス証券委員会:CySEC
- ニュージーランド金融市場庁:FMA
- オーストラリア証券投資委員会:ASIC
などを取得している海外FX業者は安全性は高いと見なすことができます。
やや規制が緩い金融ライセンスで営業する海外FX業者は多い
金融ライセンスを確認するうえで知っておきたいのは、日本向けのFXサービスをあえて規制が緩い国の金融ライセンスにて営業している海外FX業者もあるということです。
比較的に規制が緩い国のライセンスには、
- ベリーズ:IFSC
- セーシェル:SIBA
- 英領バージン諸島:BVI
- マルタ諸島:FSA
- ケイマン諸島:CIMA
- ロシア:CRFIN
などがあり、海外FX業者のライセンスを調べているとこれらの国名やライセンス名を目にすると思います。
というのも、日本の金融庁は海外FXの利用を違法行為とはしていませんが、推奨もしていません。できれば、国内のFX業者を使ってほしいというのが正直なところで、日本では無登録となる海外FXの利用に注意するよう促しています。
海外FX業者の金融ライセンス
海外FX業者 | 本社所在地 | 金融ライセンス(日本人向けサービス) |
---|---|---|
XM | キプロス | セーシェル共和国/FSA |
AXIORY | ベリーズ | ベリーズ国際金融サービス委員会/IFSC |
TitanFX | ニュージーランド | バヌアツ共和国/CAP.70 |
GEMFOREX | ニュージーランド | ニュージーランド/FSP |
LAND-FX | ロンドン | イギリス/FCA |
FBS | ベリーズ | ベリーズ国際金融サービス委員会/IFSC |
iFOREX | ギリシャ | BVI金融サービス委員会/BVIFSC |
HotForex | セントビンセント・グレナデン諸島 | 法人登記のみ |
TradersTrust | バミューダ共和国 | 法人登記のみ |
BigBoss | セントビンセント・グレナデン諸島 | 法人登記のみ |
XMの金融ライセンス
XMは上記のセーシェルの金融ライセンスFSAを取得しています。以前はキプロスの金融ライセンスCySECを保持していましたが、規制がやや緩めの金融ライセンスに移行しています。現在でも信託保全を採用しておりサービスの質が高いことから国内では非常に人気がある海外FX業者です。
HotForexは法人登記のみ
HotForexは法人登記のみです。HotForexが法人登記のみで営業しているからといって、必ずしも評価が低いわけではありません。ヨーロッパのグループ会社はキプロスの金融ライセンスを取得しており、口座開設数200万件以上、従業員数200名、運営実績10年となり国内では信頼度が高い海外FX業者の1つです。
親会社やグループ会社の金融ライセンスを確認
確かに、実際に詐欺を行う悪質な海外FX業者は金融ライセンスを取得していませんので、金融ライセンスの有無が安全な海外FX業者選びの要素となります。
しかし、必ずしも金融ライセンスがない=危険な海外FX業者だとはいえない部分もあるのです。海外FX業者の規模、口座数、国内での知名度・評判、運営実績などトータル的にどうなのかを十分に調べておくことが大切です。
日本向けの子会社・支店自体は金融ライセンスの信用度が低かったとしても、親会社やグループ会社が信頼性が高い金融ライセンスを取得している場合もあります。利用したい海外FX業者の親会社、グループ会社の状況も確認してみることで判断の目安にすることができます。
信託保全の有無
安全な海外FX業者を選ぶ際にもう1つ確認しておきたいのが、信託保全の有無です。信託保全を採用している海外FX業者であれば、万が一、会社が倒産したとしても資金が全額返還される仕組みになっています。
信託保全があるかどうか、信託保全がない場合でも資産を保護する制度があるかどうかも重要なチェック項目となるでしょう。
事業歴は参考になる?
海外FX業者が安全かどうかを見極めるもう1つの方法は、先にも軽く触れましたが、事業歴を見ることです。
また、詐欺ではなかったとしても経営に無理がある海外FX業者は長く続きません。1,2年で事業から撤退せざるを得ないケースもあるようです。いざ利用している海外FX業者が経営破綻に陥れば、思うように出金できない、ある日行方をくらまし連絡がつかなくなることもあります。
事業歴が長いということは、それなりに一定の顧客数を確保・維持していることを表しています。同時に、信頼できるサービスを提供しているから、長年に渡って顧客数を維持しているのだと見ることもできます。事業歴が長い海外FX業者なら、安全性は高いといえるでしょう。
安全な海外FX業者の見極め方
それでは、最後に安全な海外FX業者を見極め方をまとめておきます。
- 金融ライセンスを取得しているか(どこの国の金融ライセンスか)
- 親会社、グループ会社の金融ライセンスはどうか
- 会社の規模は大きいか
- グローバルに展開しているか
- 信託保全など資産の保証はあるか
- 国内での知名度・評判はどうか
- 事業歴は長いか
など、トータル的に信頼できる会社なのかどうかを見ていくことができます。
他にも、
- 日本語サポートの質はどうか
- 入出金方法の透明度は高いか
- 連絡手段にはどのような方法があるか
- 提供しているサービスの質はどうか
など、投資家それぞれの意向に合わせて判断しいくことができます。
以下の記事では、信頼性が高く国内でも人気の海外FX業者の情報がご覧になれます。ぜひ、海外FX業者選びの参考にしてみて下さい。
まとめ
日本では、日本の金融庁に登録していないすべての海外FX業者を、無登録業者 = 詐欺業者・危険な業者 だと勘違いする方もいるようですが、これは間違えです。
今回解説したように、海外FX業者は海外に拠点を持っているため、日本の金融庁の金融ライセンスではなく、外国の金融ライセンスを取得しています。信頼度が高い金融ライセンスを取得していたり、事業歴が長く優良なサービスを提供していて、国内では高く評価されている海外FX業者もあります。
仮に法人登録のみで営業している海外FX業者でも、それは日本の金融庁に対する対策に過ぎないケースもあります。親会社やグループ会社、事業歴、国内での評判などから安全だと判断できる海外FX業者もあることを理解しておきましょう。
ぜひ、今回の記事を、安心して使える海外FX業者探しにお役立ていただければ幸いです。