海外FXのロスカットレベル(証拠金維持率)とは?ロスカットレベルの重要性

海外FXでも国内FXと同じようにロスカットがあります。FXが現物の株式や銀行の外貨預金などと大きく異なるのは、レバレッジがかけれることとロスカットが存在することです。

FXはレバレッジがかけれることで資金以上の取引ができる一方では、資金以上の損失が生じる可能性があります。とくに海外FXでは500倍~1000倍程度のハイレバレッジがかけれるため、もし、海外FXでロスカットがなかったら、ほんの短い時間でも大きなマイナス額を出すかもしれません。海外FXのロスカットは国内FX以上に必須のシステムだといえます。

ロスカットレベルは海外FX業者によって異なり、いざ取引を始める時には、必ずロスカットレベルを確認しておくことが大切です。

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今回は、海外FXのロスカットの仕組みについて詳しく解説していきます。平均的なロスカットレベルはどれくらいなのか、国内FXとの違いや、注意点、ロスカット対策なども合わせてご紹介していきますので、ぜひ参考にして下さい。

海外FXのロスカット

海外FXのロスカット

海外FXでも例にもれずロスカットが採用されています。

海外FXのロスカットレベルは

証拠金維持率20%~30%

が平均的です。

国内FXのロスカットレベルは

証拠金維持率50%~100%

となり、海外FXよりも高めの設定になっています。

ロスカットによって、資金の大半を失うことにはなりますが、残高がマイナスになることを避けることができます。海外・国内を問わず、ロスカット制度があることがFXの大きな特徴で、ロスカットにどう対処していくかがFXトレーダーとしてのスキルを左右します。

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まずは、ロスカットの仕組みをしっかりと把握しておくことがFXでは欠かせません。そもそもロスカットとは何なのか、改めて解説しておきましょう。

ロスカットとは

ロスカットとは

含み損が一定のレベルに達した時に、ポジションが自動的に決済されるFXのシステムのことをいいます。

ロスカットはレバレッジがかけれるFX特有のシステムです。株式や外貨預金など現物での取引では、ロスカットは存在しませんので、どんなに価格が下がりきったとしても待つことで価格が戻ることもあり得ます。決済しない限りは損失は確定しませんので、時間をかけて待つことを選ぶ投資家も多いですよね。

しかし、FXではロスカットにて自動的に決済されてしまいますので、大きくなりすぎた含み損が嫌でも確定されてしまいます。残高がゼロになるよりは確かにマシですが、強制的に決済されてしまうことがFXの大きなデメリット・リスクだといえます。

ロスカットレベル

どれくらいの含み損でロスカットされるかは、ロスカットレベル(ロスカット基準)にて規定されています。

一般的にロスカットレベルは、「証拠金維持率(Margin level)〇〇%」というように証拠金維持率にて表示されています。各業者が定めるロスカットレベルに含み損が達した時点で自動的にポジションは決済されます。
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ロスカットレベルはFX業者ごとに規定が異なりますので、取引する際には必ずロスカットレベルを確認しておくことが大切です。通常は口座概要のところにロスカットレベルが表記してあります。

証拠金維持率とは

証拠金維持率(Margin level) は、現在の資産状況を表す数値です。証拠金維持率が高いほど口座は安全な状態(利益を得ている)だと判断できます。

証拠金維持率は必要証拠金に対して、有効証拠金がどれくらいの比率なのかを表したもので、以下のように計算します。

証拠金維持率(Margin level)

= 有効証拠金(Margin) ÷ 必要証拠金(Free Margin)

この数値が規定のレベルに達したら決済されますので、常にチェックするようにしましょう。

マージンコールとは

マージンコールとはロスカットレベルに近づいた時に、配信される通知のことです。

証拠金維持率(Margin level)が30%~50%に達した時にメールで知らせてくれます。あらかじめ設定していないと配信されないケースもあるので確認しておきましょう。とくにポジションを持ち越す時には、マージンコールを設定しているかどうか注意して下さい。

ロスカットとマージンコールのイメージ
ロスカットとマージンコールのイメージ
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上のグラフはロスカットとマージンコールのイメージです。マージンコールが配信されると、ロスカットを受ける危険信号です。マージンコールがあることで、ロスカットを受ける前に余裕を持って対処できます。

ロスカットを避ける方法

ロスカットを避ける方法は

  1. ポジションを減らす → ロスカットまでの猶予ができる
  2. 全ポジションを決済する → 少しでも多くの資金を残す
  3. 追加で入金する → ロスカットまでの猶予ができる

以上の3つの方法があります。

両建てでヘッジする方法もありますが、マージンコールを受けた時点では、もう新しいポジションを保有することが不可能な状況にあります。早めに損失が拡大した時点で両建てでひとまず損失の拡大を抑える方法もあります。

あるいは、ロスカットを受けるぎりぎりまで相場が反転するチャンスを待つ方法もありますが、リスクはかなり高いです。もし、相場が反転せずにロスカットされてしまえば資金の大半を失うことになります。ロスカットが繰り返されることでFXからの退場を余儀なくされる投資家も少なくありません。
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できれば、マージンコールを受けた時点で何らかの対処を取るほうが無難です。

海外FXのゼロカット・追証なしとは

海外FXのゼロカット・追証なしとは

ほとんどの海外FXでは、ロスカットの際に「ゼロカット」というシステムが採用されています。よく「ゼロカット・追証なし」とも呼ばれているロスカット方法です。

ゼロカット・追証なしの仕組み

「ゼロカット・追証なし」とは

ロスカットが間に合わなかった時に、仮に残高がマイナスになったとしても海外FX業者がマイナス分の差額を補填してくれる仕組みのことです。

海外FXの「ゼロカット・追証なし」の仕組みがあるおかげで、急激な相場変動にてロスカットが間に合わずに、負債を出してしまうのを避けることができます。とくに海外FXでは、ハイレバレッジでの取引が可能となるため、もし、ゼロカットのシステムがなければ多額の負債を抱えるリスクが高くなるところです。

ロスカット

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ゼロカットされることによって、投資家はロスカットを受けることはあっても、少なくとも負債を出す心配はないということになります。このゼロカットは、国内FXにはない海外FXのメリットの1つです。

国内FXのロスカットリスク

国内FXのロスカットには「ゼロカット」は採用されていません。

一応、国内FXのロスカットレベルは証拠金維持率50%~100%なので、残高がマイナスになるリスクは海外FXよりも低いといえるのですが、急激な価格高騰・暴落が起きた時には間に合わないこともあり得ます。

これまでに、東日本大震災後、スイスフランショック、ブレグジット、米大統領選などで急激な為替変動が起こり、国内FXでロスカットが間に合わなかったケースがいくつか報告されています。

スイスフランショックの例
スイスフランショックの例

出典:ZAi FX

スイスフランショックとは、スイス国立銀行(SNB)が約3年間に渡って維持していた「対ユーロの上限:1.20フラン」を突如廃止したことによって価格が暴落した現象のことです。

SNBの発表から約1分後に、ユーロ/スイスフランは1.20フランから1.03フランまで急落しました。ほんの数分の出来事です。上記はGMOクリック証券のチャートです。発表後の1分足のチャートが表示されずに窓開け状態になっています。システムが間に合わなかったためです。

1600pips以上の急落で、ロスカットが間に合わずに借金を抱えた投資家が続出したとのことです。数百万円の負債を出した投資家も少なくなかったようです。
スイスフランショックの例

出典:ZAi FX

東日本大震災の時のロスカット未収金件数は12,216件、総額16憶4,959万円、1件あたりの発生金額は13万5,035円。

ギリシャショックの時のロスカット未収金件数は6,087件、総額4憶8,326万円、1件あたりの発生金額は7万9,392円。

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というように、国内FXの方がレバレッジが低くロスカット基準が高めだからといって安心できるわけではないのです。

海外FXのようにロスカットに加えて、ゼロカットがあることが投資家にとっては非常に重要なポイントとなります。

ロスカットレベルの重要性

ロスカットレベルの重要性
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海外FXはハイレバレッジが最大の魅力となっています。ハイレバレッジにこだわって、最大レバレッジが高い海外FX業者を選びがちです。しかし、実はレバレッジよりもロスカットレベルの方がチェックすべき項目だといえるのです。
なぜなら、ロスカットレベルによって最大で負けれる金額が大きく変わってくるからです。

最大許容損失額

ロスカットに耐えうる最大の損失額のことを「最大許容損失額」といいます。

海外FX業者ごとに、レバレッジやロスカットレベルは異なります。レバレッジが高くてもロスカットレベルが高めの設定になっていれば、「最大許容損失額」は小さくなってしまいます。

もちろん、マージンコールを受けた時点でポジションを決済するなり、入金するなりと対処すべきではあるのですが、実状はロスカットぎりぎりまで動かない投資家の方が多いといえます。というのも、周知のごとく「損切りルール」を守ることはいかに経験を積んだとしても非常に難しいものです。

人の心理として、

「損失はできるだけ確定させたくない」

「いずれ相場は反転するにきまっている」

「自分の読みに間違いはない」

と思ってしまうからです。

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ロスカットされてしまえば、必然的に大きな負けが確定してしまいます。ロスカットさえされなければ、相場は結局のところ上に行くか下に行くかのどちらかですから、必ず挽回のチャンスがあるといえます。そうであれば、できるだけロスカットまでの猶予が大きい方が勝率は高くなるわけです。

従って、

最大許容損失額が大きい = レバレッジが高く、かつロスカットレベルが低い

海外FX業者・口座を利用した方が取引には有利です。レバレッジよりもロスカットレベルは重視すべき項目なのです。

レバレッジとロスカットレベル 最大許容損失額を比較

海外FX業者・口座ごとに異なるレバレッジとロスカットレベルを比較すると以下のようになります。

※10万円の資金で1万通貨(1ドル/100円)を取引した場合の最大損失額を算出しています。

海外FX口座 レバレッジ ロスカット 1万通貨
XM マイクロ口座 888倍 20% 99,775円
XM スタンダード口座 888倍 20% 99,775円
XM ゼロ口座 500倍 20% 99,600円
AXIORY スタンダード口座 400倍 20% 99,500円
AXIORY ナノスプレッド口座 400倍 20% 99,500円
TitanFX Zeroスタンダード口座 500倍 20% 99,600円
TitanFX Zeroブレード口座 500倍 20% 99,600円
LAND‐FX Live口座 500倍 30% 99,400%
LAND-FX LPボーナス口座 500倍 30% 99,400円
LAND-FX ECN口座 200倍 30% 98,500円
FBS セント口座 1000倍 20% 99,800円
FBS マイクロ口座 3000倍 20% 99,933円
FBS スタンダード口座 3000倍 20% 99,933円
FBS ゼロスプレッド口座 3000倍 20% 99,933円
FBS ECN口座 500倍 20% 99,600円
GemForex オールインワン口座 1000倍 20% 99,800円
GemForex ノースプレッド口座 1000倍 20% 99,800円
HotForex マイクロ口座 1000倍 20% 99,900円
HotForex プレミア口座 500倍 20% 99,600円
HotForex Zero口座 500倍 20% 99,600円
IS6FX マイクロ口座 1000倍 50% 99,500円
IS6FX スタンダード口座 1000倍 50% 99,500円
BigBoss ECN口座 999倍 20% 99,640円
iFOREX iFOREX口座 400倍 0% 100,000円
ロスカットレベルが一番低い = 最大許容損失額が一番大きい

ロスカットレベルが一番低いのはiFOREXのiFOREX口座です。

レバレッジは400倍、ロスカットレベル0%、10万円の資金を使った場合に最大10万円までの損失に耐えることが可能です。

レバレッジ1000倍でもロスカットレベルが高い

例えば、IS6FXはレバレッジ1000倍でもロスカットレベルは50%です。そうなると、最大許容損失額は99,500円となり上記グラフの比較から見ればあまり高い方ではありません。

レバレッジは低めでロスカットレベルは高め = 最大許容損失額は小さめになる

LAND-FXのECN口座のように、レバレッジは200倍と低めで、ロスカットレベルが30%と高めになる海外FX口座は最大許容損失額が小さめになります。

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レバレッジが高く、かつロスカットレベルが低い海外FX業者・口座を選ぶことで、極力ロスカットを避けることが可能です。

ロスカットさえ回避できれば、「挽回のチャンスが狙える = 勝率が高い取引が実現」できるということですね。最大許容損失額を考慮して、海外FX口座を選ぶのも1つの方法です。

資金管理

ロスカットレベル、最大許容損失額と考慮したとしても、やはり最も重要なのは各自のリスクコントロール・資金管理などロスカット対策を行うことです。賢明なロスカット対策はマージンコールの時点で早めにポジションを決済するか、追加で入金してロスカットを避ける方法です。

ポジションを決済する方法

ポジションを決済する際には、

  • 損失額が大きいポジションから決済する
  • ロット数が大きいポジションから決済する

など、ロスカットまでの猶予が大きくなる方法を選択しましょう。

ひとまずは、損失が出ているポジションを全部決済することでロスカットリスクは回避できます。一旦、決済してしまうことで気持ちがリフレッシュできることもメリットです。早めの時点でポジション調整を行うようにしましょう。

ロスカット対策用の資金を確保しておく

実際に入金した資金とは別で、ロスカット回避用の資金を必ずいくらか用意しておくようにしましょう。一時的な相場変動によってロスカットリスクが高まる局面があります。待つことで価格が持ち直すことも多いですので、臨時的に対応しなければなりません。

ぎりぎりの資金での取引は、一時的な価格変動に耐えられない可能性が高まります。つねに、急激な価格変動を乗り越えるために追加入金用の資金を用意しておく必要があります。一旦入金して、証拠金維持率が落ち着いたら、また出金して緊急用に備えておくことができます。

海外FXに限らず、FX取引では万が一の入金を準備しておくことは必須です。

利益はこまめに出金しておく

また、普段のFX取引において、利益が出た時にはできるだけこまめに一部でも出金しておくようにしましょう。いざ、ロスカットに合ったとしても、過去に出金しておいた金額があれば、少額からでも敗者復活戦に臨むことができます。

それこそ、海外FXはハイレバレッジですので極端な話で数百円~数千円あれば、いくらでも勝てるチャンスはあります。
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ちなみに、以下の記事では海外FXのハイレバレッジを活用したトレード手法をご紹介しています。合わせて参考にして下さい。

まとめ

まとめ

海外FXのロスカットレベル(Margin level) は証拠金維持率20%~30%が平均水準です。国内FXの50%~100%に比べるとかなり低い設定です。ただし、ハイレバレッジの取引では小さな値動きでも損失額が大きくなり、ロスカットまでのスピードが速くなるので注意が必要です。

今回解説しましたように、海外FXはハイレバレッジで国内FXよりも危険なイメージがありますが、ゼロカットシステムが採用されているため、ともすると国内FXよりも安全性は高いのだといえます。ロスカットレベルが低めの設定となることや、ゼロカットがあることが海外FXの大きなメリットになっています。

また、海外FXでは最大レバレッジを重視しがちですが、実は最大許容損失額を左右するロスカットレベルの方が重要であることがわかりました。レバレッジだけでなく、ロスカットレベルや最大損失額から海外FX口座を選ぶことも勝率をあげる要素となります。

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さらに、ロスカットに上手に対応していくためには、早めの損切りはいうまでもなく、マージンコル時点でのポジション決済や追加入金などで資金管理していくことが大切です。一時的に相場が急変する局面もありますので、万が一に備えて、必ず一定額以上の資金は口座以外で用意しておくようにしましょう。

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ABOUTこの記事をかいた人

個人投資家、ライター、アナリスト。海外メディアを駆使した市場リサーチが強み。副業トレーダーを経て、フリーランスとして独立。 株式投資、FX、金プラチナ、債券、外貨預金、ETF・投資信託、不動産などの分散投資を得意とする。