海外FXの出金方法「STICPAY」を徹底解説。アカウント登録・出金の手順、手数料、メリットデメリットを徹底比較

最近になって、海外FXの入出金方法で「STICPAY」が利用できるところが増えてきています。
以前は、PayPalやNETELLERなど海外FXの入出金に使える国際決済サービスは結構多かったのですが、ことごとく日本向けに限って海外FX業者でのサービス停止が続いてしまいました。クレジットカードは入金額以上は出金できないし、海外送金は手数料が高いし、どうしたものか頭を抱える投資家は多かったようです。

そこで、入金額以上の出金に対応できたり、簡単に資金移動ができたりと便利に使えるのが国際決済サービスです。国際決済サービスには「bitwallet」と「STICPAY」があります。ただ、STICPAYは実は手数料が高くなるため、あまりおすすめできないのが実状です。知っておくと、何かの時に便利は出金方法だということです。

teacher
今回は、海外FXの出金方法で知っておきたい国際決済サービスの1つ、「STICPAY」を徹底的に解説していきます。アカウント登録や出金の手順、メリットやデメリットもご紹介するので、ぜひ参考にしてみて下さい。

海外FXの出金にSTICPAYはおすすめ?

海外FXの出金にSTICPAYはおすすめ?

STICPAYを出金方法で選択できる海外FX業者が増えています。

STICPAYが利用できることを知っていても、出金するにはどうすればよいのか、入金で使っていなくても出金できるのか、手数料はどうなのかなど、何かとためらってしまう投資家は多いでしょう。

海外FXの出金にSTICPAYはおすすめなのでしょうか。STICPAYがその他の出金方法と比べてどうなのかを判断するためにも、まずは海外FXで利用できる出金方法には、どんな方法があるのか最初に見ておきましょう。

海外FXで利用できる出金方法

海外FXで利用できる出金方法は、

  • クレジットカード(デビット、プリペイド)
  • 国際決済サービス(bitwallet、STICPAY)
  • 海外送金
  • 国内銀行送金
  • 海外FXプリペイドカード(海外発行カード)
  • 仮想通貨

海外FX業者にもよりもますが、上記の6つの方法があります。

teacher
6つの出金方法を簡単に比較してみると、以下のようになります。
海外FX 出金方法の簡単比較
出金方法 出金手数料 使いやすさ/反映
クレジットカード 基本無料、カード会社による 簡単/数日~2週間
国際決済サービス/bitwallet 振り込み手数料824円 要登録/24H以内
国際決済サービス/STICPAY 800円+出金額の2% 要登録/24H以内
海外送金 送金手数料3,500~5,000円程度 面倒/1週間以内
国内銀行送金 基本無料 要登録/24H以内
プリペイドカード/Land-FX 手数料1.2% 為替手数料 要カード発行/早い
プリペイドカード/STICPAY 手数料1.3% 為替手数料 要カード発行/早い
仮想通貨 基本無料~数百円程度 経験者のみ/早い
クレジットカードは出金には手数料もかからず最も簡単で便利な出金方法です。ただし、入金方法で使っていることが条件で、出金はキャンセル処理をして返金されるため入金額以上の出金に対応できません。

海外送金は、たいていの海外FX業者にて利用できますが、手数料が高いことがネックです。国内銀行送金は手数料が無料となるケースも多く便利ですが、利用できる海外FX業者が少ないです。

海外FXのプリペイドカードは今はほとんどサービス停止の状態。使えたとしても、手数料が高くて割に合いません。そして仮想通貨は取引経験がない方には難しいですよね。

STICPAYは入金額以上の出金も可能

海外FXで取引する投資家は、いざ利益が出始めた時のことを考えてクレジットカードや海外送金以外の出金方法を考えておく必要があります。

利用する海外FX業者でSTICPAYが使える場合、STICPAYなら入金額以上の出金にも対応できます。

ただし、海外FX業者によっては入金方法でSTICPAYを使っていない場合は出金に利用できない、入金額しか出金できないケースもあるので注意して下さい。

また、STICPAYの口座にひとまず資金をとどめておいて、海外FX業者間の資金移動にも使うこともできます。

teacher
海外FXでクレジットカードや海外送金以外の方法で出金したい時のために、STICPAYのアカウント登録をしておけば、いざという時に役に立ちます

STICPAYの特徴

STICPAYの特徴

STICPAYは159か国以上で利用可能なオンラインウォレットです。お財布ケータイのインターナショナル版のようなものです。本社をイギリスに構える決済サービス業者です。日本語サイト・サポートが用意されているので、日本人でも簡単に使うことができます。

STICPAYは、STICPAYの口座が海外FX業者と日本の投資家の間に入り、中継地点の役割を果たす仕組みになっています。

入金する時は、日本の銀行口座 → STICPAY口座  → 海外の銀行口座という流れでお金が動いていきます。
出金する時は、海外の銀行口座 → STICPAY口座 → 日本の銀行口座という流れで出金することができます。

STICPAYは海外FXだけでなく、海外でのショッピングや送金などに利用することが可能です。STICPAYを利用するためには、STICPAYの口座開設をして銀行口座やクレジットカードを登録、本人確認証明書類の提出などが必要です。

プリペイドカードでATM引き出しもできる

STICPAYの大きな特徴は、STICPAYと直結できるプリペイドカードを発行していることです。

STICPAYのプリペイドカードがあれば、海外カード対応のセブンイレブンATMなどで簡単に現金が引き出せます。ただ、香港のカード会社が発行するプリペイドなので基盤通貨が香港ドルとなり、手数料が高くなってしまいます。

現金をいつでも簡単に引き出したい方や香港ドルの需要がある方におすすめです。

STICPAYの手数料

気になるSTICPAYの手数料は、まず海外FX業者にかかる分は業者によって差があります。入出金手数料が無料の場合と「800円+金額の1.5%」など手数料がかかる場合があります。

STICPAYから課される手数料は以下のとおりです。

  • STICPAYに銀行口座から入金する際に、入金額の2%が手数料でかかります。(利用する金融機関への振り込み手数料は別途)
  • STICPAYに出金した金額を国内の銀行に振り込んでもらう際に、800円+2%の手数料がかかります。

※円口座以外の利用にはさらに為替手数料が課されます。

同じ国際決済サービスのbitwalletよりも手数料がかなり高くなるので注意が必要です。ちなみにbitwalletの場合は、入金は指定銀行の利用で手数料無料、出金は出金額を問わず一律824円となっています。
teacher
STICPAYは、海外送金を利用するよりは安く済む場合もあるため(金額による)、知っておくと便利だというレベルのおすすめ度です。利益分の出金も可能だからと安易に利用することがないようにしましょう。

最悪、他に手段がなかった際に使いたい出金方法だといえます。

STICPAYがおすすめできる人

手数料の面でデメリットが目立つSTICPAYではありますが、海外で外貨の需要がある方は、むしろ国内の銀行口座やカードよりも手数料を安く抑えられるケースもあります。

STICPAYが一番お得に使える方というのは、香港ドルの海外FX口座を持っていて、STICPAYカードを使ってATMから香港ドルを引き出したり、香港ドルで買い物・支払いをする方です。また、海外銀行口座を持っていたり、円に換金する必要がない方はSTICPAYが役に立つ場合もあるでしょう。

STICPAYの登録方法

STICPAYの登録方法

それでは、STICPAYの登録方法をご紹介していきます。

1.STICPAY 口座開設フォームを入力・送信

1.STICPAY 口座開設フォームを入力・送信

STICPAYの公式サイトのトップページからSTICPAY口座開設(会員登録)ボタンを押します。

口座開設フォームの入力画面が出てきますので、そちらに必要項目を入力して送信します。

必要事項を入力・送信
必要事項を入力・送信

入力項目は

  • メールアドレス
  • 名前、苗字
  • 生年月日
  • パスワード
  • 国名
  • 通貨

以上の入力が済んだら「次へ」を押して下さい。次の画面にSMS承認用に携帯・スマホの電話番号を入力して送信します。

SMS認証番号を入力
SMS認証番号を入力

携帯・スマホにSMS認証番号が送信されますので、SMS認証画面に認証番号を入力して「送信」ボタンを押します。

SMS認証が完了すると、メールアドレスあてにアカウント承認メールが届きます。

アカウント承認メールが届く
アカウント承認メールが届く

SMS承認が完了すると、アカウント承認メールがSTICPAYから届きます。

teacher
この時点でアカウント登録は完了ですが、まだ使えるわけではありません。メールに添付されているリンクからマイページにログインして口座を有効にします。

2.マイページにログインして本人確認書類の提出

2.マイページにログインして本人確認書類の提出

アカウントが承認されたら、次にすることは本人確認書類のアップロードです。まず、アカウント承認メールのリンクからマイページログイン画面にアクセスします。

メールアドレス、パスワード、生年月日を入力してログインして下さい。

本人確認書類を2種類アップロード
本人確認書類を2種類アップロード

マイページの左側にあるメニューから「書類」→「口座」を選択して、本人確認証明書の写真を2種類アップロードします。

  • 身分証明書(パスポート、運転免許証、健康保険証)
  • 住所確認証明書(電気、電話、ガスなど公共料金の請求書、領収書)

アップロードが済んだら、「送信」ボタンを押して下さい。2,3日程度で本人確認書類の承認メールが届きます。

3.本人確認書類の承認がおりたらサービスの利用開始

本人確認書類の承認がおりたら、STICPAYのサービスが利用できるようになります。銀行口座、クレジットカード、仮想通貨での入出金、またはSTICPAYユーザー同士の個人送金など、様々な活用方法があります。ただし、クレジットカードの利用は手数料が高いのでおすすめできません。

teacher
サービスが使えるようになったら、海外FXで出金する際の振り込み先となる銀行口座を登録しておきましょう。

STICPAYの海外FX出金の手順

STICPAYの海外FX出金の手順

それでは次に、海外FXでSTICPAYを使って出金する方法を解説していきます。

海外FX業者によって若干の流れは異なりますが、概ねの手続き方法は同じです。ここではAXIORYのSTICPAY出金について解説していきます。

1.海外FXの会員サイトから出金手続きを行う

1.海外FXの会員サイトから出金手続きを行う

まず、会員サイトにログインしてトップメニューから「入出金」→「出金」を選択します。

メニューから「出金」を選択すると、「出金する口座」を選択する欄と「利用できる出金方法一覧」が表示されます。出金する口座と出金方法を選択して下さい。

出金方法一覧から「STICPAY」を選択する
出金方法一覧から「STICPAY」を選択する

出金方法一覧が表示されたら、「STICPAY」を選択します。

AXIORYの場合は出金手続きに進む前にメール認証があります。出金方法で「STICPAY」を選択するとメールアドレスを入力する画面が出てきますのでメールアドレスを入力して下さい。すぐに出金手続き申請の確認メールが届きます。メールの内容を確認したうえで、メール内のリンクから「申請する」ボタンを押します。

teacher
原則として24時間以内(または即時)でSTICPAYに出金額が反映されます。

2.STICPAYに出金額が反映される

STICPAYの口座に海外FXからの出金額が反映されます。反映されたら、登録した国内の銀行口座あてに出金手続きが行えます。

振り込み先の銀行口座の登録がまだの場合は、STICPAYに銀行口座の登録をして下さい。

銀行口座の登録
銀行口座の登録

STICPAYのマイページメニューから「出金」→「国内銀行登録」を選択すると銀行口座登録の画面にアクセスできます。

登録した銀行口座あてに出金依頼する
登録した銀行口座あてに出金依頼する

登録した銀行口座あてにSTICPAYの残高から出金依頼をします。マイページのメニューから「出金」→「国内銀行送金」を選択すると登録した銀行口座の情報が出てきます。

出金したい金額を入力すると香港ドルからの換算レートや手数料が確認できるようになっています。実際の「着金金額(振込金額)」を確認して、問題がなければ「次へ」を押して手続きを完了させます。

3.STICPAYの出金手続き完了

3.STICPAYの出金手続き完了

出金手続きが完了すると、STICPAYから「出金金額」「手数料」「送金日付」などが記載されたメールが届きます。30分程度が振り込みが完了することもあれば、数時間かかることもあるようです。遅くとも、翌営業日までには登録した銀行口座に出金額が振り込まれる仕組みになっています。

teacher
これで、STICPAYの海外FX出金が完了しました。STICPAYの口座開設済みで振り込み先に銀行口座の登録も終わっていれば、海外FX口座からの出金自体は簡単で速いです。

トータルでかかる時間は早ければ数十分程度、遅くとも24時間以内には完了するでしょう。出金の手早さがSTICPAYのメリットの1つで、さらにSTICKPAYカードがあればセブンイレブンのATMから即現金がゲットできることが魅力となっています。

STICPAYのメリットデメリット

STICPAYのメリットデメリット

最後にSTICPAYを海外FXの出金方法で使うメリット・デメリットをまとめてみました。

STICPAYで出金するメリット

STICPAYで出金するメリットは、入金額以上の出金に対応できたり(海外FX業者による)、出金手続きにかかる時間が手早くできることです。

STICPAYの口座開設や本人確認書類のアップロード、そして振り込み先の銀行口座の登録などに若干の手間がかかりますが、一旦完了しておけば、後はどの海外FX業者を使ったとしても簡単に手続きが完了し、着金も早いです。

また、STICPAYカードを作っておけばセブンイレブンのATMからいつでも現金で出金できる点も魅力になっています。さらに、香港ドルの需要がある方は現地や海外サイトなどで便利に海外FX口座から資金が活用できます。

STICPAYで出金するデメリット

いくつかメリットがあるSTICPAYですが、一般的な海外FXの出金方法としてはデメリットの方が大きいです。

STICPAYの最大のデメリットは手数料が高すぎることです。STICPAYで海外FX口座に入金している場合は、入金額のキャンセル扱いとできるため海外FX業者への手数料は無料です。しかし、国内の銀行に振り込む際に「800円+出金額の2%」がかかります。

入金額以上をSTICPAYで出金する場合には、海外FX業者への手数料がかかるケースが多くなります。「800円+1.5~2%」の手数料が課されるため、STICPAYにかかる手数料と合わせると「1600円+3.5~4%」の手数料がかかることになります。
teacher
国際決済サービスを海外FXの出金方法に使うのであれば、もう1つの国際決済サービス「bitwallet」が断然お得です。以下の記事では「bitwallet」の出金方法について解説していますので参考にして下さい。

まとめ

今回は海外FXの出金方法「STICPAY」について徹底的に解説していきました。

STICPAYで出金する手順は

  1. STICPAYのアカウント登録をする
  2. STICPAYに銀行口座を登録する
  3. 海外FXの会員サイトから出金手続きをする
  4. 海外FX口座からSTICPAYに出金
  5. STICPAYから国内の銀行口座に出金

という流れで完了することがわかりました。

STICPAYが利用したい場合は、海外FX業者には2つのタイプがあるので注意が必要です。入金方法で使わないと出金できないタイプ(入金額のみ出金できる)、もう1つは入金方法を問わず選択できるタイプ(利益分の出金)です。

入金額以上が出金できる、簡単に手早く出金できる、STICPAYカードがあればATMやショッピングに使える、などSTICPAYにはいくつかメリットがありますが、やはり手数料の高さがかなり大きなデメリットです。

teacher
おすすめできない出金方法ではあるものの、何かと制限されがちな海外FXにおいては、STICPAYも何かの折には選択肢の1つとなり得ます。使い方や手数料、STICPAYカードの存在など、海外FXを行う投資家であれば万が一のために理解しておいて損はないでしょう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

ABOUTこの記事をかいた人

個人投資家、ライター、アナリスト。海外メディアを駆使した市場リサーチが強み。副業トレーダーを経て、フリーランスとして独立。 株式投資、FX、金プラチナ、債券、外貨預金、ETF・投資信託、不動産などの分散投資を得意とする。