海外FXの出金方法にはどんな種類があって、どのような手順で手続きすればよいのでしょうか。国内FXと違って、海外FXでは入出金方法が制限されてしまうことが大きなデメリットです。いざ海外FXを始めてしまってから、出金方法で戸惑う方も結構多いのではないでしょうか。
海外FX口座を開設する時には入金方法だけでなく、出金方法も確認しておくことが重要なポイントです。せっかく利益が出たのに、思うように出金できなければ海外FXで取引する意味がないですよね。
海外FXの出金方法の種類
海外FXの出金方法は業者によって利用できる方法が若干異なりますが、6種類の出金方法があります。
- クレジットカード(デビットカード)
- 国際決済サービス
- 海外送金
- 国内銀行送金
- プリペイドカード
- 仮想通貨
海外FXの出金方法で最も一般的なのが、クレジットカード、国際決済サービス、海外送金の3種類です。この方法だと、どの海外FX業者を選んだとしても利用できるケースが多いです。
国内銀行送金、プリペイドカード、仮想通貨の3種類はごく限られた海外FX業者のみで利用可能となります。
海外FXでは出金方法の優先順位がある
仮に、6種類すべての出金方法が利用できるとしても、海外FXでは出金方法に優先順位が設けてある場合が多いです。
優先順位は、
クレジットカード(デビットカード)
クレジットカードで出金するためには、クレジットカードで入金していることが最低条件となります。
手数料
クレジットカードで出金する手順・やり方
どの海外FX業者の場合でも、クレジットカード・デビットカードにて出金する手順・やり方はほぼ同じです。まずは会員サイトのトップメニューから「出金(Withdraw)」を選択して下さい。
ここで、もしクレジットカードの入金があった場合はクレジットカードが選択できるようになっています。
①出金方法一覧からクレジットカードを選択
上記のように、クレジットカードのブランドマークが出てきますので、入金に使ったクレジットカードを選択します。
②ID、カード番号、出金額を入力する
次に、会員IDやカード情報、出金額(通貨も選択)を入力します。海外FX業者によっては、カード情報を入力せずとも、自動的に利用が古い順からカードを選択して出金手続きを行ってくれる場合もあります。
例えばXMの場合は、IDと出金額のみの入力で出金手続きが完了します。
③クレジットカードに利用額が返金される
出金手続きが完了すると、数日~2週間程度でカード会社に利用額のキャンセル(返金)が行われます。カード会社の会員用サイトの利用履歴から確認することができます。
キャンセルされた金額(出金額)は「-〇〇〇〇円」というように、マイナス額で表示されます。カード会社によって、返金までにかかる日数は異なります。気になる方は電話で問い合わせてみましょう。
注意点
- 入金額のみ出金可能
- 入金に使ったカードのみ利用できる
- 一定期間すぎたら出金できなくなる
海外FX業者がカード会社に対してキャンセル処理を行うためには6か月~1年未満と期限があります。一定期間を過ぎてしまうと同じカードを使ったとしても出金できなくなるので注意しましょう。
国際決済サービス
国際決済サービスとは、インターナショナルなお財布ケータイのようなもので、決済事業者を介して世界中の金融サービスやネットショッピングなどと資金のやり取りができるサービスです。
海外FXで利用できる国際決済サービスは、
- bitwallet
- STICKPAY
今のところ上記2社が利用できます。国際決済サービスを使いたい場合は、あらかじめ国際決済サービスのアカウント登録や銀行口座の登録を行っておく必要があります。
手数料
海外FX業者への手数料は基本無料、国際決済サービス業者から銀行口座に振り込む際に手数料がかかります。円口座以外からの出金は別途為替手数料がかかります。(824円/bitwallet、800円+出金額の2%/STICPAY)
国際決済サービスで出金する手順・やり方
会員サイトのメニューから「出金」ボタンを押すと、出金方法が選択できる「出金一覧」が表示されます。「出金一覧」の中から「bitwallet/STICPAY」を選択します。
①出金方法一覧から国際決済サービスを選択
そうするとbitwalletのアカウント情報、出金額を入力する画面が出てきますので入力して手続き完了です。
②国際決済サービスに出金額が振り込まれる
即日または翌営業日あたりに海外FX業者からbitwalletのアカウントに出金額が振り込まれます。bitwalletへの入金を確認後に、bitwalletの会員サイトから銀行口座への振込み手続きを行います。
③国際決済サービスから銀行口座へ出金
bitwalletの会員サイトのメニューから「銀行口座へのご出金」を選択します。「ご出金・お引き出し」のページから「ご出金」を選択して登録した銀行口座あてに出金手続きを行います。手続き後、概ね約24時間以内に銀行口座に振り込まれます。
注意点
- STICPAYの出金手数料は割高
- 円口座以外からの出金は為替手数料がかかる
- 入金額しか出金できない海外FX業者がある(XMなど)
海外送金
海外送金は、海外FX業者の銀行口座から国内の銀行口座に海外送金(振込み)をしてもらう方法になります。クレジットカードがここまで普及する以前は海外FXでは海外送金による入出金が主流でした。
手数料
海外FX業者への手数料は基本無料。国内の銀行への手数料が4,000円~5,000円程度かかります。
海外送金で出金する手順・やり方
会員サイトのメニューから「出金」ボタンを押すと、出金方法が選択できる「出金一覧」が表示されます。「出金方法一覧」の中から「海外送金(Wire Transfer)」を選択します。
①出金方法一覧から海外送金を選択
海外送金は、国際銀行送金、International Wire Transfer、Wire Transfer、Bankなどと各海外FX業者によって名称が異なります。
海外送金を選択すると、個人情報、銀行口座情報を入力する画面が出てきます。
②個人情報、銀行口座情報を入力
個人情報と銀行口座情報、金融機関のSWIFTコードなどを入力します。SWIFTコードとは、世界中の銀行に付与された金融機関の国際識別コードのことです。送金したい銀行のSWIFTコードを確認しておきましょう。(ネット検索でわかります)
③指定した銀行口座に出金額が振り込まれる
海外送金の手続き完了後、3営業日~5営業日程度で各自で指定した銀行口座に入金されます。金融機関や受け取る金額によっては、海外送金の際に確認電話が入ることもあります。
注意点
- 手数料が割高になる
- 円口座以外から出金は為替手数料がかかる
- SWIFTコードがない銀行には海外送金できない
国内銀行送金
国内銀行送金は一部の海外FX業者で利用できる出金方法で、国内送金(通常の国内での銀行振り込み)として出金が可能になります。
手数料
国内銀行送金で出金する手順・やり方
ここではAXIORYの国内銀行送金のケース「Curfex」を使った出金方法を解説していきます。
①出金方法一覧から国内銀行送金(by Curfex)を選択する
国内銀行送金で出金する場合は、まず出金方法一覧から「国内銀行送金」を選択します。すると、海外FX業者が提携している決済事業者の登録への案内が出てきます。出金手続きをする前に、決済事業者へのアカウント登録を行っておく必要があります。
②決済事業者に個人情報・銀行口座情報を登録する
銀行口座の情報を登録する際には、金融機関のSWIFTコードの入力があります。ネット検索でSWIFTコードは調べられますので確認しておきましょう。登録が完了したら、出金方法一覧の画面に戻って国内銀行送金を再度選択、出金金額を入力・確定して出金手続きを行います。
一度登録しておけば、次回からは出金手続きに即進むことができます。
③出金手続き完了後、2営業日程度で銀行口座に振り込まれる
出金手続きが完了したら、概ね2~3営業日ぐらいで銀行口座に出金額が入金されます。
注意点
- 決済事業者への登録が必要
- マイナンバーが必要な場合が多い
- 国内銀行送金を利用できる海外FX業者はわずか
プリペイドカード(デビットカード)
海外FX業者の中には自社でプリペイドカード(デビットカード)を発行しているケースもあります。自社発行のプリペイドカードは、FX口座と連携させて入出金を行うことが可能です。しかしながら、日本の金融庁からの圧力によって、日本人向けのプリペイドカードの発行を停止する海外FX業者が続出しているため、現在は探すのが難しいです。
手数料
現時点では、Land-FXの香港ドル経由で利用できるプリペイドカードが発行可能です。カード会社への手数料が1.0~1.5%程度、プラス為替手数料2.5%程度かかるためかなり割高です。
プリペイドカードで出金する手順・やり方
プリペイドカードを利用したい場合は、まずはカードの申請・発行を行います。Land‐FXの場合、自社サイトにて申し込み可能です。
①プリペイドカードの申し込み・発行
会員サイトのプリペイドカードの申し込みページから必要事項を入力、カード発行の申請を行います。カード発行の条件として口座に残高が50ドル以上必要です。最初にカード発行手数料が35ドルかかります。
カードが届くのに2~3週間かかります。カードが届いたら、カード会社からの指示に沿ってカードをアクティベーションします。
②カードに送金・チャージしておく
出金一覧から「LandFX Mastercard」を選択します。出金画面に、出金額を入力してカードに送金手続きを行います。手続き完了から1~2営業日でカードに出金額が反映されます。
③海外カード対応のATMから現金を出金
出金額がカードに反映されたら、いつでも海外カード対応のATMから現金を引き出すことができます。海外カード対応のATMはセブンイレブン、一部の都市銀行・ゆうちょ銀行、ローソンなどに設置してあります。ネットで近くの海外カード対応のATMを探すことができます。
ATMでの操作は日本のプリペイドカード・デビットカードの操作と全く同じです。パスワードを入力して出金額を指定すると、現金が引き出されます。
注意点
- プリペイドカード発行の海外FX業者の選択肢がない
- Land-FXは香港ドル経由で手数料が高すぎる
- 1日の利用額は香港ドルで7,500ドルと上限がある
仮想通貨
Bitcoinなどの普及にともない、海外FXでも徐々に仮想通貨で入出金できる業者が増えてきています。まだ、数えるほどの海外FX業者でしか対応していませんが、おそらく今後は増えていくと思われます。
- Bitcoin
- Ethereum
- Litecoin
など
手数料
海外FX業者への手数料は無料、またはかかったとしても100円~数百程度。出金時の仮想通貨の相場価格によって損失が出るリスクがあります。
仮想通貨で出金する手順・やり方
仮想通貨の口座に出金する金額が振り込まれますので、各種取引所にて仮想通貨の口座を開設しておく必要があります。
①仮想通貨の口座を開設しておく
国内ではDMMFXやGMOクリック証券、bitFlyer、Coincheck、bitbankなどがあり、海外FXでもXM、TitanFXやHotForexなどで仮想通貨を取り扱っています。bitpayやbitwalletなど決済サービスを利用する方法もあります。仮想通貨にも色々な種類があり、業者ごとに取り扱うコインの種類が異なるので確認しておきましょう。
②出金一覧から仮想通貨/Bitcoin、Etheriumを選択する
出金一覧から「Bitcoin(受け取りたいコインの種類)」を選択します。出金方法を選択すると、出金情報を入力する画面が出てきます。振込み先のBitcoinアドレスと出金額、出金したい口座名などを入力して出金手続きを行います。
出金手続き完了後に1~2営業日ぐらいでBitcoin口座に出金額が振り込まれます。
③Bitcoin口座から日本円で出金する
Bitcoin口座への入金が確認できたら、今度はBitcoin口座から登録している銀行口座あてに出金することが可能です。
注意点
- すでに仮想通貨取引をしている方でないと難しい
- その時の仮想通貨の相場によって出金額が変動する
- 出金することで損失を出すリスクもある
仮想通貨のまま保有しておく選択肢もあり、いずれにしても仮想通貨取引に馴れている方でないと難しい方法だといえます。
まとめ
海外FXの出金方法は、
- クレジットカード
- 国際決済サービス
- 海外送金
- 国内銀行送金
- プリペイドカード
- 仮想通貨
以上6つの方法があります。
初心者におすすめな出金方法はクレジットカードか国際決済サービスです。ひとまずは入金した金額をいつでも引き出せるようにしておきたい方はクレジットカードが一番簡単です。ある程度、利益を期待している方は入金額以上でも出金できる国際決済サービスがおすすめです。
海外FX業者によって利用できる出金方法や出金ルールが異なります。事前に入出金方法を調べてから口座開設することが海外FXでは大切なポイントとなります。