海外FXのサラリーマンの税金はいくらになる?サラリーマンの税金対策も合わせて解説

海外FXで利益が出るのは嬉しいことですが、利益が一定額を超えると税金を払わなくてはなりません。サラリーマンの方であれば、源泉徴収によって給与から税金が引かれているため、確定申告をしたことがない方も多いでしょう。

いざ利益が出始めた時に、税金はどうなるのだろうかと気になりますよね。

サラリーマンの方でも国内FXにてすでに確定申告の経験がある方もいるかもしれません。しかし、海外FXの税金は国内FXの税金とは税制の仕組みが異なるため計算方法が違います。

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今回は、海外FXのサラリーマンの税金の計算方法、サラリーマンが確定申告する上で注意しておきたい税金対策などを合わせて解説していきます。

サラリーマンの海外FXの税金

サラリーマンの海外FXの税金

サラリーマンの給与は源泉徴収にてすでに税金が引かれてから受け取ります。確定申告はしたことがない方も多いでしょう。いざ、海外FXで利益が出始めたら税金のことが気になりますよね。

国内FXで確定申告を経験している方もいるかもしれませんが、国内FXと海外FXでは税制の仕組みが異なるため注意しなければなりません。

では、まずはサラリーマンの場合でいくらから海外FXで税金の対象となるのかから解説していきます。

サラリーマンはいくらから税金がかかる?

海外FXで税金がかかるのは

サラリーマンの場合で、年間の海外FXの利益が20万円以上となった時です。

税金の対象となる海外FXの利益は、厳密にいうと必要経費を差し引いた所得額のことです。

海外FXの利益 - 必要経費 = 海外FX所得(税金の対象)

海外FXの利益とは

海外FXの利益とは

  • 為替差益による収入
  • スワップポイントによる収入

以上の2つの利益のことです。

決済したポジションのみが対象となりますので12月31日時点で保有していたポジションは対象外です。

必要経費とは

必要経費とは

FX取引を行うため、あるいは勝つために必要となるサービスや商品の費用のことです。
海外FXの必要経費にできるもの
  • FX関連の本、メルマガ、サイト、ソフト
  • 経済新聞、経済ニュース、経済月刊誌の購読料
  • FXセミナー、勉強会、懇談会の参加料・交通費・食事代
  • 口座開設にかかった諸費用
  • 問い合わせにかかった電話代
  • ECN口座の手数料、サーバーの使用料
  • 海外FX会社の有料サービス
などは、一般的に必要経費として認められやすい項目です。
状況によって一部または全部を必要経費とできるもの
  • 家賃・光熱費の一部
  • 通信費・プロバイダー料金
  • PC、タブレット、スマホなど端末の購入費
  • FX用PCモニターの購入費
など、それぞれの状況によって一部または全部を必要経費として計上できます。FX取引に使う時間が多い方、FXの収益が多い方は、スペースの一部をFX取引として使っているわけですから家賃や光熱費の一部を経費にできます。
PCやスマホをプライベート用とは別で購入した方は全額を経費にできます。通信費やプロバイダー料金の一部も経費になります。
必要経費の注意点
必要経費を計上する際には、領収書やレシート、ネットバンキングやクレジットカード会社の利用明細など、証明できることが前提となります。支払ったことを証明する書類がないものを必要経費にすることはできません。

海外FXの税金は雑所得

サラリーマンの場合、海外FXの利益が20万円以上から税金がかかるとお伝えしましたが、厳密にいうと給与所得以外の雑所得が20万円を超えると税金の対象となります。

海外FXの税金は雑所得です。海外FXの他にも給与以外で収入がある方は、海外FXの利益が20万円以下であっても税金の対象となる場合があります。

海外FXの税金を計算する

海外FXの税金を計算する

では、サラリーマンが海外FXの税金を計算する方法を解説していきます。

海外FXの税金は総合課税で計算

海外FXの税金は総合課税方式で計算します。

総合課税方式とは

給与所得と雑所得、その他の所得との合計金額によって税金を計算する税制のことです。
給与所得と雑所得の合計から控除額を引いた金額が課税所得額となります。
給与所得 + 雑所得(海外FX所得)- 控除額 = 課税所得額

総合課税の税率

総合課税では、控除額を差し引いた総所得額がいくらなのかによって税率が異なります。以下のように、所得額が大きくなるほど税率が最大で45%まで高くなります。

課税される所得金額税率控除額
195万円以下5%0円
195万円を超え 330万円以下10%97,500円
330万円を超え 695万円以下20%427,500円
695万円を超え 900万円以下23%636,000円
900万円を超え 1,800万円以下33%1,536,000円
1,800万円を超え4,000万円以下40%2,796,000円
4,000万円超45%4,796,000円

所得税は上記の税率にて計算します。

所得税以外にも

  • 復興特別所得税 → 所得税額 × 2.1%
  • 住民税 → 課税所得額 × 10%

復興特別所得税と住民税がかかります。

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では実際に、サラリーマンの海外FXの税金を計算する手順を解説していきます。

1.海外FXの所得を計算

海外FXで税金の対象となる利益額は必要経費を差し引いた海外FX所得です。

海外FXの利益 - 必要経費 = 海外FX所得
海外FXの利益となるのは、決済したポジションの為替差益とスワップポイントです。保有しているポジションの含み益は関係ありません。
  • 為替差益
  • スワップポイント
また、ボーナスやキャッシュバックでもらった金額は「一時所得」となりますので、海外FXの利益として計上しなくて良いです。

海外FXの利益を調べる

基本的に海外FX口座では、国内FX口座のように年間取引報告書を作成してくれるわけではありません。各自で毎月の取引報告書をまとめたうえで年間の利益を計上します。

海外FXの利益を調べる方法は、「会員用ページ」からと「MT4・MT5」からとあります。

会員用ページから調べる
会員用ページから調べる

それぞれの会員ページにログインして、「口座管理のメニュー」から「取引履歴」を選択します。取引履歴にて検索期間を「前年度の1月1日~12月31日」で指定します。

そうすると1年間の取引報告書が閲覧できます。取引報告書は確定申告の際に提出する必要はありませんが、データをキャプチャーなどで保存しておく必要があります。万が一の時はいつでも税務署に見せれるように準備しておきます。

MT4・MT5で調べる
MT4・MT5で調べる

MT4の「ナビゲーションメニュー」から「口座履歴」を選択します。口座履歴から「期間のカスタム設定」を選択し、前年度1年間の期間を設定します。

MT4・MT5で調べる

MT4で検索した年間取引報告書は「保存」することができます。データを保存しておけば、いつでもMT4から閲覧可能です。

複数の海外FX口座を利用している場合

海外FXの税金を計算する際には、複数の海外FX口座の利益を合計していきます。確定申告する際には、1社ずつ申告しなければならないので、1社ずつの詳細がわかるようにしておきましょう。

必要経費は総額を海外FX口座の数で割って記載するか、1社のみから総額を引いておいてもよいでしょう。

確定申告書には、海外FX業者の社名と所在地が必要になります。各海外FX業者の公式サイトから会社概要を調べることができます。海外FXサービス名と会社名は異なるケースがほとんどですので注意して下さい。

2.給与所得を計算

次に勤務先から受け取る源泉徴収票を用意して、給与所得を調べます。

源泉徴収票の見方

源泉徴収票で大事な部分は以下の赤枠で囲んだ箇所です。

源泉徴収票の見方 源泉徴収票の見方
支払い金額

支払い金額とは、給与、残業手当、ボーナス、各種手当などの額面の給与収入のことです。1年間の給与収入の合計金額が記載されています。

給与所得控除後の金額

給与所得控除後の金額とは、給与収入から給与所得控除を差し引いた金額のことです。給与所得控除額は、給与収入の額面によって以下のように金額が決められています。

給与収入(源泉徴収票の支払い金額)給与所得控除
1,800,000円以下収入金額×40% 550,000円以下は550,000円
1,800,000円超~3,600,000円以下収入金額×30%+80,000円
3,600,000円超~6,600,000円以下収入金額×20%+440,000円
6,600,000円超~8,500,000円以下収入金額×10%+1,100,000円
8,500,000円超1,950,000円(上限)

上記の給与所得額を差し引いた金額が、給与所得控除後の金額の欄に記入されています。

令和2年度以降の給与所得控除は改討されていますので、こちらからご確認下さい。

所得控除の額の合計額

所得控除の額の合計額とは、給与所得以外の控除額の合計額です。

  • 基礎控除
  • 雑損控除
  • 医療費控除
  • 寄付金控除
  • 扶養控除
  • 配偶者控除

など・・・

給与収入 - 各種控除額の合計 = 給与収入の課税所得額
源泉徴収税額

課税所得額に所得税の税率を乗じた金額が、実際に源泉徴収で引かれている税金です。

3.海外FXの所得税を計算

海外FX所得と給与所得の合計が課税所得額となります。

海外FX所得 + 給与所得 = 課税所得額

課税所得額の金額によって、税率がどうなるのかを調べます。

課税される所得金額税率控除額
195万円以下5%0円
195万円を超え 330万円以下10%97,500円
330万円を超え 695万円以下20%427,500円
695万円を超え 900万円以下23%636,000円
900万円を超え 1,800万円以下33%1,536,000円
1,800万円を超え4,000万円以下40%2,796,000円
4,000万円超45%4,796,000円

国税庁:所得税の税率

(課税所得額 × 所得税の税率)- 控除額 = 所得税

ここで計算した所得税には、源泉徴収ですでに支払っている所得税も含まれています。この金額から源泉徴収された税金を差し引いた金額が海外FX(雑所得)の税金です。

所得税 - 源泉徴収税額 = 海外FXの税金(雑所得の税金)

復興特別所得税を計算

所得税 × 2.1% = 復興特別所得税

復興特別所得税も、源泉徴収で引かれている復興特別所得税を差し引いた金額を払います。

源泉徴収票では所得税の税率と復興特別所得税の税率が合計して計算してあります。従って、所得税と復興特別所得税の合計金額から、源泉徴収の税額を差し引く方がわかりやすいです。

4.住民税を計算

次に計算するのは住民税です。

住民税は

所得額 - 住民税の所得控除 = 住民税の課税所得額
課税所得額 × 10% = 住民税

以上のように計算します。

住民税の控除額は所得税の控除額とは異なるため、控除額を再計算しなければなりません。

控除の種類住民税所得税
基礎控除 33万円 38万円
配偶者控除~33万円~38万円
配偶者特別控除~33万円~38万円
扶養控除(一般) 33万円 38万円
扶養控除(特定) 45万円 63万円
老人扶養控除(同居老親) 45万円 58万円
老人扶養控除(同居老親以外) 38万円 48万円
生命保険控除~2万8千円~4万円
地震保険料控除~2万5千円~5万円

調整控除額を計算する

住民税の控除額は所得税の控除額よりも小さくなるため、調整控除にて控除額を調整することができます。

住民税の課税所得額 × 10% + 均等割り(各自治体の規定による) - 2,500円(調整控除額)= 住民税

住民税の注意点

確定申告をしてから住民税の通知がくるのは概ね6月頃です。これまで給与所得のみだったサラリーマンの方は会社に「住民税決定通知書」が送付されていたと思います。そこで、海外FXで確定申告する際には住民税の通知方法に注意する必要があります。

会社に通知書が届くと、会社に海外FXの所得があることがわかってしまいます。もし、会社に知られたくない場合は住民税の納付方法を「普通徴収」に選択しておくことです。普通徴収とは個人で払う方法なので自宅に通知書が届きます。
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以下の記事では具体的な税金の計算例をご紹介しています。参考にしてみて下さい。

サラリーマンの税金対策

サラリーマンの税金対策

普段は税金にいくら払っているのか気にしていなかった方でも、海外FXの確定申告で税金についての理解が深まりますよね。税金はできれば少ない方が嬉しいのですが、税金の仕組みは非常にややこしいため、請求された分を払うだけで放置してしまう方は多いでしょう。

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しかし、実際には正確に計算してみると税金を払いすぎているケースも多々あるのです。この機会に、しっかりと税金対策に取り組んでいくことをおすすめします。最後にサラリーマンの税金対策をご紹介しておきたいと思います。

税金対策5つのポイント

1.海外FXの必要経費を増やそう!

海外FXでは必要経費が増えた分、課税所得額を少なくすることができます。海外FXで経費にできるものを見落としていないでしょうか。

プライベートでも使うから経費にできないな、と思っていても費用の一部は経費として計上することが可能です。FXトレードを行うためには、通信費や電気代などそれなりに費用を使っているのです。トレード日記のノートやペンも経費です。机を購入した費用の一部もFXの必要経費です。もう一度、経費の計上漏れがないか見直してみましょう。

あと、海外FXでは手数料がかかるECN口座や有料のVPSサーバーなどがありますよね。有料のサービスをあえて利用することで経費が増えます。税率が変わるちょうど微妙な課税所得額だった場合、含み損を決済して利益を減らす方法もあります。

2.年末調整で控除漏れがないか確認しておこう!

年末調整で控除されているから100%安心だとはいえません。控除の中には、自ら書類などを提出して申請しないと適用されないものもあります。源泉徴収票をもらったら、何が控除で引かれているのか確認するようにしましょう。給与所得のみのサラリーマンでも払い過ぎの税金を還付してもらうために確定申告する方もいます。

自分で申告する控除の代表的なものは、医療費控除、セルフメディケーション控除、住宅借入金特別控除、雑損控除、寄付金控除などがあります。iDeCOで所得控除額を増やす方法を検討してみてもいいでしょう。

3.国内FXと国内株式などは損益繰越ができる!

国内FXや国内株式など、国内の金融商品取引では損益繰越が可能なケースもあります。

国内FXの損益繰越

国内FXの税金は「先物取引にかかる雑所得」です。国内のFXを含めた先物取引商品は3年間の損益繰越が可能です。損失額を申告しておくようにしましょう。

国内株式の損益繰越

国内株式の税金は「譲渡所得」です。株式の損失額も確定申告しておけば3年間繰り越すことができます。

4.青色申告ができないか検討してみよう!

海外FXの所得は雑所得で、雑所得の申告は通常は白色申告となります。もし、青色申告の対象となる所得が他にもあれば青色申告に切り替えた方が節税効果が高くなります。

青色申告では65万円の所得控除やその他経費の幅が広がるなどのメリットがあります。

青色申告の対象となる所得は「事業所得」「不動産所得」「山林所得」です。海外FXは雑所得なので雑所得のみを青色申告することはできませんが、ネットオークションなどその他の副業から得る所得を事業所得とすることで青色申告が可能です。

5.クレジットカードで納税しよう!

税金の納付をクレジットカード払いにすることで、支払った金額分のポイントが貯まります。クレジットカードによって、ポイントの還元率は異なりますので、この機会にポイント還元率が高いクレジットカードを1枚作っておきましょう。

ポインント還元率が高いカードが1枚でもあれば、毎日の節約にもつながります。小さなことかもしれませんが、普段の何気ない暮らしの中でコツコツと節約していくことで、より効果的な税金対策が実現するのです。

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ちなみに、海外FXの確定申告のやり方を知りたい方は以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にして下さい。

まとめ

まとめ

今回はサラリーマンの海外FXの税金について解説していきました。

海外FXの取引報告書は、通常は日報と月報で送付されています。普段から取引状況を把握してデータを管理しておくことが大切です。また、何かを支払った時にはレシートや領収書などを必ずもらうクセをつけておくとよいでしょう。いざ経費計上しようと思っても証明する書面がなければ、経費計上できません。

いざ年が明けてから前年度の支出状況を確認していくのは大変です。定期的に支出のデーター・書類をまとめておけば、いざ確定申告する際にも慌てずに済みます。

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確定申告は期限に間に合わなかった場合は延滞料が課せられてしまいます。毎年2月中旬~3月中旬あたりが確定申告の期間です。時間に余裕を持って早めに準備するようにしましょう。

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mi001you

投資信託、株式投資、外貨預金、FX、金、プラチナ、不動産投資などのバランス投資を副業として5年目。自己流の金融ライターが投資や資産運用をわかりやすく解説します! これまでの経験を活かした節約・お得な金融情報なども公開しています。 職歴:飲食関連、IT業界、住宅設備等の営業職を経て、独学にて投資を学び個人投資家・金融ライターとして独立。