OANDAオーダーブック(オープンオーダー・オープンポジション)の見方と使い方・実践的活用法

国内でも海外でも、利用するFX業者によって使えるツールも異なってきます。トレードプラットフォーム以外でも、トレードに役に立つ分析ツールやチャートツール、インジケーターなどを提供するFX業者もあります。

外資系のFX業者OANDAでは、オーダーブックと呼ばれる分析ツールを提供しています。OANDAのオーダーブックは、オープンオーダー・オープンポジションとも呼ばれている分析ツールのことで、市場参加者のポジション状況が確認できるツールのことです。

市場参加者のポジション状況を把握することで、最適な売買タイミングが計りやすくなりトレードに有利です。

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今回は、OANDAオーダーブックの見方と使い方実践的な活用方法について詳しく解説していきます。市場参加者のポジション状況がわかると、どうしてトレードに有利なのかにも触れていきますので、ぜひ、今後のFXトレードにお役立て下さい。

OANDAオーダーブックとは

OANDAオーダーブックとは

OANDAオーダーブックとは

市場参加者のポジション状況が確認できる分析ツールのことです。未決済の注文、未決済のポジション数をグラフで表示したもので、相場予想の材料として売買を判断するために使われています。

OANDAオーダーブックにおける市場参加者とはOANDAの顧客のことです。

特定のFX業者内での参加者情報となるので、材料として弱いと思われる方もいるかもしれません。しかし、OANDAは海外の大手FX業者でありグローバルに展開していて世界中で使われています。膨大な数の口座数を誇る大手業者の1つです。

OANDAオーダーブックで、世界中に分布しているOANDAグループの顧客の取引状況をグラフで確認することができるのです。
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OANDAオーダーブックは、データの対象がOANDAの顧客のみとはなるものの、一般の個人投資家だけでなく大手機関のプロのディーラーや投資家なども利用しています。

規模が大きい外資系FX業者ならではの分析ツールだといえ、十分に参考材料として使える内容となっています。

OANDAオーダーブックの特徴・機能

OANDAオーダーブックの特徴・機能

OANDAオーダーブックは、

  • オープンオーダー
  • オープンポジション

と呼ばれる2つの機能を有しています。

オープンオーダー

オープンオーダー

オープンオーダーとは未決済のオーダーがどれくらい入っているのかが確認できる機能です。

確認できる未決済オーダーの種類は、

  • 利益確定での売り
  • 損切りでの売り
  • 利益確定での買い
  • 損切りでの買い

の4種類です。

対象となるオーダーは、新規の指値・逆指値、決済の指値・逆指値となります。
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どのタイプの未決済注文が多いのかを見ることで、市場参加者が現時点で売買の目安にしている価格水準を知ることができます。サポートやレジスタンスレベルの目安としてトレード戦略を立てるのに役に立つのです。

オープンポジションとは

オープンポジションとは

オープンポジションは現在保有中のポジションの状況が分かる機能です。

確認できる保有中のポジションの種類は、

  • 含み益がある売りポジション
  • 含み損がある売りポジション
  • 含み益がある買いポジション
  • 含み損がある買いポジション

の4種類です。

「売り」と「買い」のどちらのポジションが多いのか、利益が出ているポジションが多いのか、含み損が多いのかなどポジションの種類が一目で確認できます。
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どのタイプのポジションが多いかを知ることで、現在の市場心理を探ることが可能となります。レートが上か下かに動いた場合に、利確の注文が出るなとか損切り注文が出るななどと相場動向を計る目安になるのです。

市場参加者の動向を知ることが重要な理由

OANDAオーダーブックは市場参加者の動向が分かる分析ツールです。

そもそも、市場参加者の動向を知ることがなぜ重要なのか、OANDAオーダーブックをどう使えばよいかわからないと疑問に思う方もいるでしょう。

teacher
ここでは、市場参加者の動向を知ることがトレードで重要な理由を解説していきます。

市場参加者と市場心理

よく、トレードに関する攻略本や必勝法などでは、「市場心理を読む」ことが重要だと書かれていますよね。

この「市場心理」というのが「市場参加者たちの現在の状況・心理状態」のことを意味しています。

市場参加者とは

市場参加者とは

国内外の一般の個人投資家をはじめ、銀行や証券会社・投資機関、プロのディーラーや投資家などFX市場で売買しているすべての参加者のことをいいます。

ドルは上がると予想する市場参加者が多いと・・・

テクニカルやファンダメンタルズの要因からドルは上がる、と予想する市場参加者が多くなるとドルの上昇につながります。

市場参加者たちのドルは上がるとの期待から、「ドル買いの注文」が増えます。「ドル買いの注文」が増えて「ドルの買いポジション」を持っている人が増え続けることで、ドルの為替レートは上昇していきます。

「ドル買いの注文」「ドルの買いポジション」が増えている状態を「市場心理・市場参加者はドルに対して強気な状態 = ドルは買い相場」だと表現します。
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これからドルが上がるな、と市場参加者たちが思っているだけではドルは上昇しません。
具体的に「ドル買いの注文」と「ドルの買いポジション」が数字で増えることによって、ドルが上昇するのです。

ドルは下がると予想する市場参加者が多いと・・・

一方では、テクニカルやファンダメンタルズの要因からドルは下がる、と予想する市場参加者が多くなるとドルの下降につながります。

市場参加者たちのドルは下がるとの不安から、「ドル売りの注文」が増えます。「ドル売りの注文」が増えて「ドルの売りポジション」を持っている人が増え続けることで、ドルの為替レートは下降していきます。

「ドル売りの注文」「ドル売りのポジション」を持っている人が増える状態を「市場心理・市場参加者はドルに対して弱気な状態 = ドルの売り相場」だと表現します。
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これからドルが下がるな、と市場参加者たちが思っているだけではドルは下降しません。
具体的に「ドル売りの注文」と「ドルの売りポジション」が数字で増えることによって、ドルが上昇するのです。

「買いポジション」で、そろそろ利確したい市場参加者が多いと・・・

「買いポジション」で、そろそろ利確したい市場参加者が多いと・・・

ドル上昇への期待から、「ドルの買いポジション」が増え続けると今度は利確が入り始めてドルの下降につながります。

市場参加者の多くはすでに「ドルの買いポジション」を保有しています。含み益が出始めると、どこかのタイミングで利確を考えます。市場参加者のほとんどが、「ドルの買いポジション」を保有していたとすれば、もう「ドル買いの注文」も入りません。

「ドルの買いポジション」の数が、ある意味で飽和状態にきていることになります。これ以上はドルは上昇しないとの判断から、「売り」が入り始めてドルが下降し始めることになります。

「売りポジション」で、そろそろ利確したい市場参加者が多いと・・・

「売りポジション」で、そろそろ利確したい市場参加者が多いと・・・

ドル下降を予想して、「ドルの売りポジション」が増え続けると今度は買いが入り始めてドルの上昇につながります。

市場参加者の多くはすでに「ドルの売りポジション」を保有しています。含み益が出始めると、どこかのタイミングで利確を考えます。市場参加者のほとんどが、「ドルの売りポジション」を保有していたとすれば、もう「ドル売りの注文」も入りません。

「ドルの売りポジション」の数が、ある意味で飽和状態にきていることになります。これ以上はドルは上昇しないとの判断や割安感から、「買い」が入り始めてドルが上昇し始めることになります。
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というように、市場参加者の注文状況やポジション状況がわかれば、この後でレートがどのように動く可能性があるのかを読むことが可能です。

相場を予想・分析する方法は、ファンダメンタルズやテクニカルがありますが、市場参加者の動向を知ることも1つの分析方法なのです。

市場参加者の動向を知る方法

市場参加者のオーダー状況やポジション状況を知る方法は他にもいくつかあります。

  • 特定の口座で利用できる板情報
  • FX業者が独自で提供する板情報
  • シカゴIMMポジション

特定の口座で利用できる板情報

海外、国内のFX口座の中には板情報が確認できる口座があります。

海外FX
海外FX

海外FXではECN口座専用のcTraderという取引ツールにて板情報が表示されます。

cTraderを提供している海外FX業者は、

があります。

国内FX

国内FXでもクリック365と呼ばれる特定のFX口座にて板情報が表示されます。

いずれの場合もオーダー状況の板情報しか見れません。また、クリック365の取引所の規模が小さいことがデメリットです。

FX業者が独自で提供する板情報

FX業者が独自で提供している板情報もあります。

海外FX
海外FX

fxgtでは、板情報ではないのですが投資家インサイトという機能にて売買比率、オーダー状況・ポジションの状況が確認できます。

国内FX

国内FXでも、外為どっとコムではオーダー状況や売買比率やポジション状況の確認ができます。

ただし、自社内の投資家のデータとなりますので、どうしても規模は小さくなってしまいます。

シカゴIMMポジション

シカゴIMMポジション

CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)が提供している分析ツール「シカゴIMMポジション」では、シカゴマーカンタイルで取引されている通貨ペアのポジション状況が確認できます。

機関投資家など限られた層のデータが中心となることや、更新頻度が遅すぎて短期トレードには不向き
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というように、市場参加者の動向を知る方法はあるのですが、あくまでも参考程度に軽く活用できる情報となります。そこまで、強い判断材料になるというわけではないのですね。

OANDAオーダーブックがおすすめな理由

そこで、OANDAオーダーブックなら十分にトレードに活用できます。OANDAオーダーブックが市場参加者の動向を知る方法としておすすめです。

  • OANDAグループの規模が大きく顧客数が多い (世界中の投資家の動きがわかる)
  • 更新時間は20分毎となり、更新ペースが比較的に速い
  • オーダーとポジションと両方の情報が得られる
といった特徴があり、OANDAオーダーブックは市場参加者の動向を知る手段として、現時点では最高レベルにあるツールだといえます。

OANDAオーダーブックは誰でも使える?

OANDAオーダーブックは、OANDAで口座開設をしなくてもOANDAの公式サイトから誰でも無料で利用できます。

OANDAオーダーブックにアクセスする方法は、

  • OANDAオーダーブックと検索してダイレクトにアクセスする
  • OANDAの公式サイト(OANDAラボ)からアクセスする

ことが可能です。

OANDAオーダーブックの画面

オーダーブックの更新頻度

口座開設の有無などからオーダーブックの更新頻度が異なります。

  • 口座未開設 → 必要条件なし・更新頻度は30分に1回(30分遅れ)
  • リアル口座開設/レギュラー・シルバー → 更新頻度は20分に1回
  • リアル口座開設 + 一定条件クリア/ゴールド → 更新頻度は5分に1回

口座開設なしの場合

OANDAで口座開設しなくとも、無条件でオーダーブックを利用できますが、更新頻度は30分に1回となります。さらに30分遅れでの表示となりますので、数日以上の中長期トレードなどで短時間における市場動向はあまり気にならない場合に活用できます。

リアル口座開設/レギュラー・シルバー

OANDAでリアル口座を開設した方は、レギュラー・シルバーのランクでオーダーブックが利用できます。

更新頻度は20分に1回となり、とくにクリアすべき条件などはありません。スキャルピングやデイトレなどの短期トレードには限界がありますが、数時間・数日単位以上のトレードであれば、ほぼ問題ないでしょう。

リアル口座開設/ゴールド

リアル口座を開設した方で、一定の条件をクリアした方はゴールドのランクでオーダーブックが利用できます。

更新頻度は5分に1回となり、短期トレードにも対応可能です。

ゴールドの利用条件

ゴールドの利用条件は、毎月USD50万相当以上の取引が必要です。(通貨ペアは不問)

例えば、USD/JPYでUSD25万の買い、決済USD25万で50万がクリアとなります。USDがらみの通貨ペアであれば、すべての銘柄が対象となります。

毎月1日~末日までの取引が対象となり、毎月継続してゴールドで利用するためには毎月条件をクリアすることが条件です。

OANDAで口座開設

OANDAオーダーブックをレギュラー・シルバー、ゴールドのランクで使いたい場合は、OANDAでリアル口座を開設する必要があります。

OANDAでは、オーダーブック以外でもMT4・MT5が使えたり、オートチャーティスや自社オリジナルの分析ツール・インジケーターを多数提供しています。何かとトレードに役に立つツールが豊富で、他社にはないサービスが多いメリットがあります。
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海外では知名度が高いOANDAですが、国内ではそこまで知られていないのが現状です。

この機会に、まずはOANDAとはどのようなFX業者なのかご紹介しておきたいと思います。

OANDAの概要・特徴

OANDAの概要・特徴

最大レバレッジ:25倍
初回最低入金額:10万~20万円(口座による)
最低取引量:1通貨~1万通貨(口座による)
通貨ペア数:40~69種類(口座による)

OANDAの会社概要

OANDAは、米国の大手金融サービスOANDA Corporationの日本支社となり、正式名称は「OANDA Japan」といいます。外資系企業ですが、基本的に海外FXとは区別されています。日本に支社があり金融取引業者として金融庁に登録している国内のFX業者です。

本社OANDA Corporationの設立は1996年で、世界で初めてインターネットを利用した為替レート情報の提供を開始した会社です。最大規模の為替レート情報を有しており、OANDAのサービスを利用する企業は世界で75,000件を超えています。個人投資家ならびに法人向けのFXサービスを提供し、海外では有名なFX業者です。

OANDAグループ

  • OANDA Japan 株式会社(日本)
  • OANDA Corporation (米国)
  • OANDA Asia Pacific Pte. Ltd (シンガポール)
  • OANDA (Canada) Corporation ULC (カナダ)
  • OANDA Europe Limited (英国)
  • OANDA Hong Kong  (香港)
  • OANDA Australia (オーストラリア)
  • OANDA India (インド)

OANDAのFX口座

OANDAでは取引ツールにMT4・MT5、自社ツールfxTradeが選択できます。

FX口座の種類は、

  • 東京サーバーコース: 平均スプレッド(0.3pips/USDJPY)
  • ベーシックコース: 平均スプレッド(0.5pips/USDJPY)
  • プロコース: 平均スプレッド(0.5pips/USDJPY)
東京サーバーコースは、ベーシックコース・プロコースで口座開設後に設定が可能となります。プロコースは最大取引量が300万通貨となる大口向けの口座です。ベーシックコースは25万通貨まで、東京サーバーコースは50万通貨までとなります。

OANDAではデモトレードから始めることもできます。

デモトレードから始めたい方はこちら

OANDAのリアル口座の開設はこちらから

OANDAオーダーブックの各機能

OANDAオーダーブックは、

  • オーダー状況が確認できる「オープンオーダー」
  • ポジション状況が確認できる「オープンポジション」

の2種類があります。

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最初にオープンオーダーの各機能を見ておきましょう。
OANDAオーダーブックの各機能
  1. 通貨ペア
  2. 表示方法
  3. オープンオーダー
  4. オープンポジション
  5. 未約定のオーダー
  6. 未決済のポジション
通貨ペア

表示したい通貨ペアを選択します。

USD/JPY、EUR/JPY、AUD/USD、GBP/USDなど15種類から選択できます。

表示方法

「非累積」と「純額」の2種類が選択できます。一般的には「非累積」を使います。

オープンオーダー

市場参加者のオーダー状況を表示したグラフ

オープンポジション

市場参加者のポジション状況を表示したグラフ

未約定のオーダー

まだ約定していないオーダーのショートとロングの比率

未決済ポジション

まだ決済していないポジションのショートとロングの比率

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次に、オープンオーダーとオープンポジションの見方・使い方をそれぞれ詳しく解説していきます。

OANDAオープンオーダーの見方・使い方

OANDAオープンオーダーの見方・使い方
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オープンオーダーの見方・使い方を解説していきます。

買い注文と売り注文

オープンオーダーの見方は、

まず右側と左側で「買い注文」「売り注文」となっています。

買い注文と売り注文
  • 右側 → 買い注文
  • 左側 → 売り注文

4つの注文タイプ

さらに、注文のタイプを4つのエリアに分けて見ることができます。

4つの注文タイプ
  • 左上「売り指値」 → 利益確定のために売り注文/または新規注文
  • 左下「売り逆指値」 → 損切りのために売り注文を逆指値で入れている
  • 右上「買い逆指値」 → 損切りのために買い注文を逆指値で入れている
  • 右下「買い指値」 → 利益確定のために買い注文/または新規注文
中央の緑色のラインが現在の価格です。

現在値を上下にはさんで、4つのタイプの注文状況が確認できます。

注文が集中している価格をチェック

どの価格で注文が集中しているかを見ることで、相場分析・ターゲット価格の目安にすることができます。

  • 買いが集中している → この価格から上昇する可能性が高い「買いシグナル」
  • 売りが集中している → この価格から下降する可能性が高い「売りシグナル」

例えば、下記のグラフでは価格1.420と1.410の箇所で注文が集中しています。

注文が集中している価格をチェック
  1. 売り指値 → 価格が1.420に上がったら売り注文を入れたい/利確したい
  2. 買い逆指値 → 価格が1.420まで上がったら損切りで買い決済したい
  3. 買い指値 → 価格が1.410まで下がったら買い注文を入れたい/利確したい

上記のような内容の注文が集中していることがわかります。

注文が集中している価格をチェックすることで売買のターゲット価格が想定できます。
ターゲット価格を想定
  • 1.420を上昇の1つの目安にしている投資家が多い
  • 1.410を下降の1つの目安にしている投資家が多い

ということは裏を返せば、

  • 1.420まで上昇したら一旦価格が下がり始める
  • 1.410まで下降したら一旦価格が上昇し始める

と見ることができます。

指値と逆指値の心理状態

「売り指値」「売り逆指値」「買い指値」「買い逆指値」と様々な注文のタイプがある中、どのような心理で注文を入れるのかを考えることで、オープンオーダーのデータが最大限に活かせます。

指値注文の場合

決済指値は、新規注文・利益確定に使われる注文方法です。では、指値注文を入れる理由は何なのでしょうか。

指値注文を入れるということは・・・

投資家が相場分析を行った結果、価格がその水準に達すると考えたからです。

つまり、ファンダメンタズやテクニカル分析を根拠に、その水準まで価格が到達するという結果からそこに指値注文が入るわけですね。

指値注文の場合

もし、投資家がもっと価格が上昇すると考えれば、もっと高い価格で決済指値を入れるでしょう。同様に、もっと低い価格までしか上昇しないと考えるなら決済指値ももっと低い価格になりますよね。

従って、指値注文が多い価格というのは、相場分析の結果から重要な節目となる価格だと多くの投資家が判断していることになります。そこがレジスタンス・サポートレベルであると判断されている可能性が高いのです。

逆指値決済の場合

逆指値注文は主に損切りやストップ注文として使われています。では、逆指値注文を入れる時の心理とはどうなのでしょうか。

逆指値注文は保有するポジションの損失を最小限に抑えることが目的です。

逆指値注文を入れるということは・・・

多くの場合、自分の読みが間違っていた。さらに逆方向に相場が向かう可能性が高いとの理由からです。

つまり、各自の分析結果からこの水準まで価格が達したということは、予想とは反対方向に相場が動くと見なしているわけです。
逆指値決済の場合

大抵、テクニカル分析で相場予想を行う場合は、ブレイクポイントを抜けるかどうかが判断の基準になります。もし、その水準に価格が達した時に反発の可能性があると考えるならば逆指値注文は入れないですよね。

従って、その価格に逆指値注文が集中しているということは、その水準がトレンド継続・転換の重要な節目となるレジスタンス・サポートとなり得ると判断する投資家が多いということになります。

逆指値のデータは重要

逆指値のデータは、指値に比べるとボリュームが少なくなる傾向にあります。というのも、できれば逆指値にて損切りを確定したくない投資家が多いからです。おそらく、決済注文は利用していても逆指値を利用する方は意外と少ないのではないでしょうか。

しかし、実は逆指値のデータは非常に重要なのです。

なぜ逆指値のデーターは重要なのか

逆指値は損益を確定させるための注文となるため、初心者になるほど使いたがらない傾向にあり、上級者ほどしっかりと逆指値でリスク管理を行う傾向にあります。

逆指値注文は指値よりも数は少ないものの、中級~上級クラスの投資家が入れた注文となり、信頼性が高いデータだといえるのです。

高度なテクニカル分析の結果が反映されやすいため、トレンド転換のポイントになる可能性も高く、逆指値注文が集中している価格はマークしておく必要があります。

逆指値の圧力から相場が逆行することも

指値注文が多い価格では、その価格を起点に上昇・下降していくことが予想できます。しかし、同時に逆指値注文が一定以上入っている場合は、思わぬ方向に相場が逆行することもあります。

逆指値の圧力から相場が逆行することも

例えば、指値注文の売りが集中している価格から、相場が下降し始める可能性が高いと判断したとします。そこで、逆指値がどうなのかを確認しておくことが大切です。

指値注文は基本的に、相場の流れが反転する傾向にありますが、ここで逆指値の圧力が強いと相場がそのまま上昇・下降に向かう可能性があるのです。
逆指値の圧力から相場が逆行することも

逆指値は価格が進む方向と同じ方向に力が加わります。逆指値注文が集中すると上昇していた相場は上昇に向かい、下降していた相場はさらに下降していく傾向にあります。

指値よりも逆指値のデータの方が信頼性が高いこともあり、十分に注意してチェックしておく必要があります。

OANDAオープンオーダーに関する情報はOANDAラボでもいくつか紹介しています。
OANDAラボで詳しい情報を見たい方はこちら

OANDAオープンポジションの見方・使い方

OANDAオープンポジションの見方・使い方
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では次に、オープンポジションの見方・使い方を解説していきます。

4つのポジションエリア

ポジションのタイプを4つのエリアに分けて見ることができます。

4つのポジションエリア
  • 左上「売りポジション/含み益」→ 一定以上に価格が下がった時点で利確を狙っている
  • 左下「売りポジション/含み損」→ 損切りを検討、または戻り待ち状態
  • 右上「買いポジション/含み損」→ 損切りを検討、または戻り待ち状態
  • 右下「買いポジション/含み益」→ 一定以上に価格が上がった時点で利確を狙っている
右側が買いポジション、 左側が売りポジション、左上と右下が含み益が出ている層、左下と右上が含み損が出ている層となります。

数が集中しているポジションをチェック

どのポジションのエリアに数が集中しているのかを見ることで、どんな売買注文が入りやすいかを想定することができます。どんな売買注文が入りやすいのか想定することで、今後の売買タイミングを計ることができます。

すでに入っている注文は、オープンオーダーから確認できますのでオープンオーダーのデータと合わせて参考にできます。

  • 含み益が出ている買いポジションが多い → 売り注文が入る可能性「売りシグナル」
  • 含み益が出ている売りポジションが多い → 買いの注文が入る可能性「買いシグナル」
  • 含み損が出ている買いポジションが多い → 損切りの売り注文が入る可能性「売りシグナル」
  • 含み損が出ている売りポジションが多い → 損切りの買い注文が入る可能性「買いシグナル」
ポジションエリアを見る例
ポジションエリアを見る例

例えば、上図の場合だと売りポジションではちょうど現在の価格の前後に「含み益」「含み損」が集中していますが、今のところは注文へとアクションが起こりにくいと見ることができます。

注目したいのが、右上の「含み損が出ている買いポジション」のエリアです。この層が圧倒的に多いため、損切り売り注文が入りやすい状況だといえます。売り注文が入り始めて価格が下降する可能性があります。

さらに、価格が今よりも下降してくると、損切り売り注文が集中してくる可能性が高くなります。そうすると相場はさらに下降に向かうと予想できます。

各ポジションの心理状態

各ポジションの状況・心理状態を読むことでこれから入りそうな注文がある程度予測できます。

各ポジションの状況・心理状態を詳しく見ていきましょう。

「売りポジション/含み益」

含み益を抱えた投資家は基本的に心に余裕があります。余裕を持って、利益確定の価格を検討しているところで、どこかのタイミングで利確の買い注文が入りやすくなります。

「売りポジション/含み益」

そこで、どの水準が売りポジションの利確のポイントなのかを探ることが、トレンド転換・上昇のタイミングを見るポイントとなってきます。サポートラインなどテクニカル分析のトレンド転換ポイントにて「指値の買い注文」が集中する可能性があります。

  • 含み益が出ている売りポジション → 「指値の買い注文」が入る可能性
オープンオーダーでは「指値の買い」の水準がどうなのかを見ます。

「売りポジション/含み損」

含み損が出ている投資家は思い通りに価格が動かないためイライラしている状況です。相場が上昇トレンドにある時は、含み損が拡大するためこの層から損切りの買い注文が入りやすくなります。

「売りポジション/含み損」

上昇している相場で「損切り買い注文」が集中すると、さらに価格が上昇する可能性が高くなります。上昇トレンドの継続を見極める目安の1つとなります。レジスタンスラインなどテクニカル分析上の上昇ポイントにて「損切り買い注文」が集中する傾向にあります。

  • 含み損が出ている売りポジション → 「逆指値の買い注文」が入る可能性
オープンオーダーでは「逆指値の買い」の水準がどうなのかを見ます。

「買いポジション/含み損」

含み損が出ている買いポジションの投資家は、相場が下降トレンドにあるとどこかのタイミングで損切りを実行に移すケースが多くなります。下降が続いた場合は、この層からの「逆指値の売り注文」が集中する可能性があります。

「買いポジション/含み損」

下降中の相場で「逆指値売り注文」が集中すると価格をさらに押し下げることになり、下降トレンドが継続するかどうか判断の目安にすることができます。サポートラインなどテクニカル分析の下降サインの箇所に「逆指値売り注文」が集中する傾向にあります。

  • 含み損が出ている買いポジション → 「逆指値売り注文」が入る可能性
オープンオーダーでは「逆指値の売り」の水準がどうなのかを見ます。

「買いポジション/含み益」

買いポジションで含み益が出ている投資家は、余裕を持って利確のタイミングを待っています。相場が上昇トレンドにある時は、どこかのタイミングで利確の売り注文が集中する可能性があります。

「買いポジション/含み益」

上昇が継続する中、「指値売り注文」が集中すると下降トレンドへの引き金となるケースが多いです。この層からの注文状況が上昇トレンドの天井を見極めるヒントとなり得ます。レジスタンスラインなどテクニカル分析の重要ポイントにて「指値売り注文」が集中する傾向にあります。

  • 含み益が出ている買いポジション → 「指値売り注文」が入る可能性
オープンオーダーでは「指値の売り」の水準がどうなのかを見ます。

含み損を抱えたポジションは重要

4つのポジションの中でも重要なのが「含み損が出ているポジション」が集中している箇所です。

含み損が拡大してくると、損失を少しでも小さくするためにどこかで損切りする必要が出てきますよね。損切りのために入る「逆指値注文」は、実は価格に大きな影響を与えることになるのです。

なぜ含み損を抱えたポジションが重要なのか

なぜ「含み損が出ているポジション」が重要なのかというと、このポジションから入る「逆指値注文」は現在の相場の動きと同じ方向に向かう注文だからです。

「逆指値注文」が集中することによって、上昇トレンドの場合は買いの勢い・下降トレンドの場合は売りの勢いが数倍に加速するわけです。

上昇や下降の過程で、大きく価格が高騰・急落する局面があるのは、「逆指値注文」の存在があるからなのです。従って、想定以上に相場が上昇・下降するケースも少なくありません。

蓄積された含み損のポジションが一気に損切りすることも

できれば損切りは避けたいもの。損切りする時には、「これは逆方向に向かうな」と確証が出た時に「逆指値注文」にて損失が拡大するのをストップさせます。

例えば、ヘッドアンドショルダーやレンジ相場などで上昇と下降を繰り返して価格が上下する時には、すぐには損切りを決断しません。しばらく様子を見てから判断します。このような、相場では含み損のポジションが蓄積されやすくなります。同様に、相場を読み間違える投資家が多くなるのです。

蓄積された含み損のポジションが一気に損切りすることも

価格が上がる下がるか判断しづらい局面では、含み損を抱える投資家が増えていきます。含み損を抱える投資家が蓄積されていき、ある価格に達すると一気に「逆指値注文」が入る可能性が高くなります。とくにテクニカル上のブレイクポイントでは損切りを決断した「逆指値」が入りやすい傾向にあります。

「含み損が出ている買いポジション」は、下降が進む局面にて「逆指値注文」で損切りします。そのため、相場はさらに下降に向かいやすくなります。

「含み損が出ている売りポジション」は、上昇が進む局面にに「逆指値注文」で損切りします。そこで相場はさらに上昇へ進みやすくなるります。

損切りを目的とした「逆指値注文」から、思いがけない価格の高騰や急落を引き起こります。どの価格帯に「含み損が出ているポジション」が多いのか注意しなければなりません。

OANDAオープンポジションに関する情報はOANDAラボでもいくつか紹介しています。
OANDAラボで詳しい情報を見たい方はこちら

OANDAオーダーブックの活用方法

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次に、OANDAオーダーブック(オープンオーダー・オープンポジション)の活用方法を解説していきます。

両方を組み合わせて活用

オープンオーダーとオープンポジションと両方を組み合わせて、より厳密な分析・勝率が高いトレード戦略に活用できます。

分析・シナリオ構築例

分析・シナリオ構築例
  1. まずはポジションから確認します。この相場では、「含み損ありの買いポジション」がかなり多いことが目立ちます。ちょうど113.05あたりに集中していて、このまま価格が下降すると損切り決済が増えていくなと予想できます。
  2. そこでオーダーがどうなのかを次に確認します。112.5~112.8近辺に損切りが集中しています。すでに「逆指値決済」を設定している層があることが確認できます。
  3. もし下降が継続するなら、112.5~112.8近辺で成行や新たな逆指値にて損切りが増える可能性があります。そうすれば112円台後半から下降が加速する可能性があります。
  4. オーダー状況を見ると111.0「買い」が集中しています。このあたりで下降トレンドから上昇トレンドに反転する可能性があります。
シナリオ

価格が下降に向かった場合は、112.5~112.8近辺でさらに急落する可能性が高いのでショートでトレードする。130.0あたりで下降トレンドを確認したら「売り」エントリーする。

想定どおりに下降トレンドが形成されたら、111.0あたりでトレンドが切り替わる可能性が高い。様子を見て111.0になる前に「買い」エグジットで利確する。

エントリー・エグジット例

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では、実際に上記のシナリオに沿ってトレードする方法を見ていきましょう。
エントリー・エグジット例

チャートでは現在、相場は下降トレンドの真っ最中にあります。

    • 上昇トレンドから雲の下に抜けて反転している
    • 3本の移動平均線は揃って下降、デッドクロスが形成
  • 雲の下に離れて推移している

ということから、下降トレンドに進む可能性が高いと判断できます。ちょうど一旦上昇して下降し始めた130.1にきた時に、ここからさらに下がることを期待して「売り」エントリーします。

エントリー・エグジット例

相場はエントリー後に上昇し始めてしまいましたが、移動平均線の中期・長期は下に向かっていて雲の下向きで推移しています。ちょっと様子を見ることにします。

価格が130.0を下に抜けたあたりから、価格は急落し始めます。損切りの「逆指値決済」が効果を見せている様子です。ちょっと危うい思いをしたので、利益があるうちに反転し始めた時点で「買い」エグジットで利確です。

損切り「逆決済」による効果を確認
損切り「逆決済」による効果を確認

最初にオープンポジションで「含み損ありの買いポジション」が非常に多いことを確認しました。そして、オープンオーダーでは112円台後半から損切りの「逆指値注文」が多いことから、このあたりで損切りが増えて価格が急落すると予想しました。

実際に、113.0円をきってから相場は急落に向かったためショートのトレードで利益がゲットできました。

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というように、両方のデータを組み合わせることで、より効果的な相場分析・トレード戦略が実現しやすくなるのです。

MT4・MT5オーダーブックの使い方

MT4・MT5オーダーブックの使い方

OANDAオーダーブックは、MT4・MT5のインジケーターとして挿入できます。

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ここではMT4・MT5でオーダーブックを活用する方法を解説していきます。

MT4・MT5にオーダーブックをインストール

MT4・MT5にインストールして使えるのは、OANDAのシルバー会員とゴールド会員です。

ちなみにシルバー会員の条件は、1か月でUSD1万以上の取引が取引があること。ゴールド会員の条件はUSD50万以上の取引があること、となります。OANDAの会員ステータスについてはこちら

MT4でもMT5でもインストールの手順は同じです。

インストールの手順
  1. OANDAのマイページからファイルをダウンロード
  2. ダウンロードしたファイルをMT4・MT5のデータフォルダに設定
  3. MT4・MT5を再起動する(インストール完了)
  4. チャートにオーダーブックを挿入

1.OANDAのマイページからファイルをダウンロード

OANDAのマイページにログインすると、ページの一番下にインストールボタンが表示されています。この中から、インストールしたいオーダーブックをクリックします。

1.OANDAのマイページからファイルをダウンロード

MT4は左側、MT5は右側を選択します。

オーダーブックは「Orderbook2」と「Orderbook3」とあります。「Orderbook2」は旧バージョンとなりますので、「Orderbook3」を選択して下さい。

ダウンロードボタンをクリックすると、確認のウィンドウが表示されますので、「ダウンロード」をクリックします。

1.OANDAのマイページからファイルをダウンロード

そうすると、ブラウザーの下部にファイルが表示されます。

2.ダウンロードしたファイルをMT4・MT5のデータフォルダに設定

ダウンロードされたファイルをクリックして開くと、以下のように4種類のファイルがあります。

一番上にあるのは「マニュアル」なので、これを見ながら設定することもできます。

2.ダウンロードしたファイルをMT4・MT5のデータフォルダに設定
  • 「OANDA_Orderbook3.ex4」のファイル1 → MT4・MT5のデータフォルダの「Indicators」にコピペ
  • 「oanda_token.txt」と「y20-fxlabs.dll」のファイル2 → MT4・MT5のデータフォルダの「Libraries」にコピペ
MT4・MT5のデータフォルダを開く

MT4・MT5のデータフォルダは、メニュー「ファイル」から「データフォルダを開く」をクリックすると表示されます。

MT4・MT5のデータフォルダを開く

データフォルダを開いたら、ダウンロードしたファイルをコピー&ペーストで貼り付けます。

データフォルダのリストから「MQL4/MQL5」を選択するとフォルダのリストが表示されます。

「Indicator」にファイル1(OANDA_Orderbook3.ex4)、「Libraries」にファイル2(oanda_token.txt、y20-fxlabs.dll)を貼り付けます。

MT4・MT5のデータフォルダを開く

3.MT4・MT5を再起動する(インストール完了)

ファイルをデータフォルダにコピペして挿入したら、MT4・MT5を再起動して下さい。再起動するとナビゲーターのメニューにオーダーブックがインストールされています。

再起動しないとMT4・MT5にオーダーブックが反映されませんので、注意して下さい。
3.MT4・MT5を再起動する(インストール完了)

ナビゲーターに反映されているのを確認したら、これでインストールは完了です。

4.チャートにオーダーブックを挿入

チャートにオーダーブックを挿入する方法は、ナビゲーターからチャートの上にオーダーブックをドラッグ&ドロップすると反映されます。

パラメーターの設定
パラメーターの設定

パラメーターの設定で、タグ「全般」を選択して「DLLの使用を許可する」にチェックを入れて下さい。

パラメーターの設定
  • 1段目「表示する情報」 → 「注文情報/オープンオーダー」か「ポジション情報/オープンポジション」か選択
  • 2段目「グラフ」 → 「売り買いの両方」か「純額のみ」かを選択
  • 3段目「各ライン数」 → 表示するラインの数を指定

あとはグラフの色の設定をします。その他の詳細はひとまずはデフォルトのままで使って問題ありません。

MT4・MT5 オーダーブックの画面
MT4・MT5 オーダーブックの画面

上記のようにチャートに重ねてオーダーブックのグラフが表示されます。

MT4・MT5にオーダーブックをインストールする方法は、OANDAラボで動画でも解説しています。
動画で詳しく見たい方はこちら

MT4・MT5オープンオーダーの見方・使い方

MT4・MT5オープンオーダーの見方・使い方を解説していきます。

ドル円の現在の価格は110.052です。現在の価格から上の場所110.30あたりの「買いの逆指値」に厚みがあり、110.30を超えると「利益確定の売り」がかなり集中しています。現在の価格から下がると、109.80と109.40あたりに「売りの逆指値」が集中しています。

MT4・MT5オープンオーダーの見方・使い方
  1. 110.30付近では利益確定が入るため一旦価格が下がる可能性が高い。ただ、このあたりからショートポジションの「損切り買いの逆指値」が増えることが予想され、このラインからさらに上昇が進むかもしれない。→ 直近のレジスタンスライン
  2. 109.80あたりでは「損切り売りの逆指値」があると同時にこのラインで「指値買い」も結構多く入っています。もみ合う局面となり、ここを下回るとと下降に向かう可能性が高い。→ 直近のサポートライン
  3. 109.80を下回った場合は、109.60あたりで「指値買い」がかなり多いため109.40までは下がらずに反発する可能性がある。
  4. もし109.40を下回ったとすれば、そこから「損切り売りの逆指値」が「買い指値」をはるかに超えているためさらに下降に向かう可能性がある。→ 第2のサポートライン

そして、この後のチャートを見ると、目安にしたレジスタンスラインでは一旦価格は下がり始めたものの、レジスタンスラインを超えて強い上昇が見られています。110.51まで上昇する結果となりました。

MT4・MT5オープンオーダーの見方・使い方
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というように、レジスタンス・サポートラインの目安としてオープンオーダーを使うことができます。

MT4・MT5オープンポジションの見方・使い方

MT4・MT5オープンポジションの見方・使い方を解説していきます。

現在のドル円は心理的節目となる110.00をちょうど割り込んだところです。価格が下降に向かったため、「含み損を抱えた買いポジション」にかなり厚みが出てきています。同時に、「含み益が出ている売りポジション」も多いようです。

MT4・MT5オープンポジションの見方・使い方
  1. 110.00に割り込んだことから、110.50あたりの層が損切りし始めたと思われ下降に勢いがついている。 → 109.50あたりの層の損切り
  2. このまま価格が下がるとすれば「含み損をかかえた買いポジション」の数がかなり多くなる。 → さらに損切りが出てくる可能性
  3. 下落が継続すれば「含み損を抱えた買いポジション」からの損切りが増えてくる。 → 下降に勢いがつく可能性

そして、この後のチャートを見てみると、価格はさらに下がり買いポジションのほとんどが含み損を抱えている状態となったため、おそらく損切りを後押しする結果となったようです。

MT4・MT5オープンポジションの見方・使い方

さらにドル円は下降が加速し、109.74まで下落する結果となっています。ただし、これ以上下がった場合は一方ではショートからの利確も増えてくることが予想され、下落の幅はある程度限定される可能性があります。

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というように、ポジション層の厚みから今後の利確・損切りの可能性を読み取り、相場動向を予想することが可能です。
MT4・MT5オーダーブックの見方・使い方はOANDAラボでも詳しく見ることができます。
OANDAラボで詳しく確認したい方はこちら

オーダーブックの過去のデータを表示する方法

オーダーブックでは、過去のデータを表示させる機能があります。過去のオーダーブックの状況からどのような値動きがあったのかが確認できるため、今後の相場分析の参考にすることができます。

オーダーブックのパラメーター設定
オーダーブックのパラメーター設定

オーダーブックのパラメーター画面を開いて、タグ「インプット」の設定を変更します。

  1. クリック日時の情報表示 → ON
  2. 表示データ時刻の表示 → ON/色の設定

以上です。

確認したい時期のチャート画面の上でオーダーブックを挿入すると、その時期のオープンオーダー・オープンポジションが表示されます。

オーダーブックの過去のデータを活用する方法はこちら

OANDAオーダーブックを見る方法

オーダーブックは、

  • OANDAラボ Webサイト
  • MT4・MT5インジケーター(要インストール)
  • Web版 fxTrade(OANDAの取引ツール)
  • モバイル版 fxTrade(OANDAの取引ツール)

などで見ることができます。

Web版 fxTradeはOANDAで口座開設すると利用することができますが、チャートにインストールすることはできません。モバイル版 fxTradeで利用できるのはオープンオーダーのみ。チャートに挿入されるタイプが使えます。

MT4・MT5にインストールしなくとも、オーダーブックはOANDAラボ Webサイトからも簡単に確認できます。MT4・MT5のチャートを見ながら併用して使っても全然使えます。

オーダーブックのウィジェット版

オーダーブックのウィジェット版を利用することも可能です。

ウィジェットの設定
ウィジェットの設定

通貨ペア、サイズなどを設定して「適用」ボタンを押します。

「適用ボタン」を押すと埋め込みコードが表示されるので、コピーして使えます。

ウィジェットの設定
ウィジェットも30分毎の更新(30分遅れ)のオーダーブックなら、誰でも無料で利用できます。
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ちなみに、分析ツールCME「Fed Watch Tool」も相場分析で大いに役に立ちます。詳しくは以下の記事で解説しています。合わせて参考にして下さい。
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また、こちらの記事では自動チャートパターン分析ツール「オートチャーティスト」について解説しています。ぜひこちらも参考にしてみて下さい。

まとめ

OANDAオーダーブックは、

  • オープンオーダー(市場参加者のオーダー状況)
  • オープンポジション(市場参加者のポジション状況)

と2つのデータが確認できる分析ツールです。

対象となるデータはOANDAを利用している市場参加者となりますが、OANDAは世界中に支店がありグローバルに展開する大手外資系のFX業者です。投資機関などのプロの投資家も多いため、信頼性が高いデータだといえます。

市場参加者のオーダー状況やポジション状況を知ることで、上昇・下降のタイミング、レジスタンス・サポートライン、トレンドの転換ポイントなどを判断する目安になります。
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OANDAで口座開設すると、20分毎更新のオーダーブックが利用できます。口座開設しなくても30分毎更新(30分遅れ)のオーダーブックが誰でも無料で使うことができます。ぜひ、この機会に使ってみて各自のトレード戦略にお役立て下さい。

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ABOUTこの記事をかいた人

個人投資家、ライター、アナリスト。海外メディアを駆使した市場リサーチが強み。副業トレーダーを経て、フリーランスとして独立。 株式投資、FX、金プラチナ、債券、外貨預金、ETF・投資信託、不動産などの分散投資を得意とする。